月日の経過、リーガエスパニョーラ2部降格と1部復帰、あまりにも長く続いた低迷期……。そういった理由から、アトレティコ・マドリーがバイエルン・ミュンヘンと対等に渡り合っているのが、最初は信じられなかった。相手はブンデスリーガ4連覇中で、彼らに敵うのはバルセロナとレアル・マドリーだけだと思い込んでいた。

バイエルンは欧州屈指のチームだ。そこに議論の余地はない。しかし、アトレティコも同等の評価を勝ち取りつつある。昨シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)準決勝でバイエルンを沈めてから5か月後、同じ舞台でアトレティコはドイツ王者を下した。これは最早、偶然でも一時的な戦果でもない。リーガでマドリー、バルセロナと優勝を争っている状況についても同様だ。偶然は繰り返されない。確固たる論拠を基に再現性が高められた時、それは偶然の域を脱する。

敬意とは、勝ち取られるべきもので、主張されるものではない。だからこそ、フィリップ・ラームはコラムを通じてアトレティコが勇猛な相手であると評価していたのだ。バイエルンの主将の考えを未読の方は、ぜひ目を通してもらいたい。

ラームは今季好発進したチームの真の姿を、アトレティコ戦で試せると考えた。結果、本拠地アリアンツ・アレーナから遠く離れた地でCL制覇には何かが欠けていることが明らかになった。常勝軍団に再考を強いたのは、他でもないアトレティコだった。

アトレティコは守るべき時間帯、苦しみに耐え抜かなければならない瞬間、すべてを熟知していた。自らのプレースタイルを信じ、単純明快な答えを出した。

そのプレースタイルは、アトレティコを欧州王者の栄光にこそ導いていないかもしれない。だが過去3年で2度の決勝進出を果たす礎となったのは確かだ。

昨シーズン、PK戦にもつれ込んだレアル・マドリーとの決勝で最後にシュートを外したフアンフラン・トーレスは、将来必ず主将のガビにビッグイヤーを掲げさせると試合後に語っていた。

アトレティコが近いうちに欧州の頂点に立つのか、それは誰にも分からない。

しかしながらシメオネ・アトレティコは確実に成熟し、不可能を可能にする強力なベースをすでに手にしている。

文=Adrián Boullosa