オーストラリア戦では「いつぶりか覚えていない」と本人も記憶に無いぐらい、久々にワントップでプレーした本田圭佑。試合後のインタビューで、そのことについて問われた本田は「真ん中でも、サイドでも、いつもぶっつけ本番感は強い。FWをやる時は特に」と苦笑した。

元々幼少期から中央でのプレーを得意にしていた本田は、「楽しいというかぶっつけ本番でも、あれ(アシスト)を1本出せたっていうのは、自分自身にほっとしてる部分もあった」と一定の手応えを感じていたようだ。

だが、この日のプレーについては決して満足しているわけではない。

「そんなに自分の特性ではないと分かっている右サイドで気張ってやってきている。別にスピードは無くても点が取れるということを証明したいとやっているなかで、ぶっつけ本番でいきなりフォワードになったりするので…。それは全くサイドで求められている役割とは違うので、そら50点…悔しいけど50点くらいにしかならないですね」と、得意のポジションながらも、“ぶっつけ本番”の采配に悔しさを覗かせた。

ここ2年間ほどでサイドでのプレーが多い本田は「なんかサイドでやっていると自分が下手になっていってるんじゃないかな」と不安を覗かせている。だが、サイドで起用されることについては「腹を括ってやっている」と話す。

「(サイドだと)やっぱり仕掛けたり、リスクを背負うプレーをするでしょ。でも、今までの自分ってそうじゃなくて、いかに取られないかとか、いかに相手を引き出して食いつかせてチョンチョンってやるかとか。ゲームメイク側やったところが、いわゆるミス大前提の危ないプレーをサイドでは求められている」

だからこそ、結果を残した中央でのプレーは「不安になるのを安心させる、真ん中でのプレーですよね」と本心を明かした。

今回、ぶっつけ本番で起用されたワントップについては、本田自身も今後のオプションの一つとして考えているようだ。そのあり方について本田は、自身が前線の起点となり、周囲の得点率を高める「ゼロトップ」を頭に描いている。「僕自身が取れなくても。それが良さだと思うんで」

だが、「でも、変わってくるんですよ、トレーニング方法が。サイドやるときとフォワードやるときとだと。やっぱずっと同じポジションでやってる選手がいるだけに、コロコロ代わって活躍するのって、本当に難易度が高くて」と、複数のポジションを両立させる難しさを滲まている。

怪我人が続出したからこそのスクランブル発進だったかもしれない。だが、それでも一定の結果を残した本田。50点ではなく100点を引き出すためのヒントは今日の試合にこそあったかもしれない。