ボルシア・ドルトムントを率いるトーマス・トゥヘル監督は、チーフスカウトを務めるスヴェン・ミスリンタート氏との関係性を改善する必要があるかもしれない。ドイツ『キッカー』によると、両者の関係が悪化するきっかけになったのは、とある選手の獲得が失敗に終わったからだという。

43歳のミスリンタート氏は2007年夏以降ドルトムントのスカウトを務め、その2年後にはチーフスカウトに昇格している。当時、ドイツで無名だった香川真司をセレッソ大阪から連れてきたことから、『ビルト』では“香川の発見者”とも称され、ドイツサッカー界ではそのポテンシャルを見極める目が高く評価されている。

ドイツサッカー界はそういった優秀な人材を放っておかない。過去には2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフが、ミスリンタート氏にスポーツディレクター(SD)のポストをオファーした経緯がある。だが、その際にドルトムントはチーフスカウトとの契約を2019年まで延長。それでも、現在ハンブルガーSVも同氏をチームプランナーとして誘っていると噂されているところだ。

しかしながら、すべてが順調に行っているわけではなさそうだ。『キッカー』は、ミスリンタート氏がトゥヘル監督と対立しており、数カ月前から口をきかないほど不仲の関係にあると明かした。その原因は、1月の移籍市場でアトレティコ・マドリーからMFオリベル・トーレス(現在ポルトにレンタル中)の獲得に失敗したことにあるという。当時はドルトムントが同選手に関心を抱いていると盛んに報じられたが、実際オリベル獲得に動いていたとみられている。

それでも『キッカー』の見解では、ミスリンタート氏がドルトムントを去る可能性は低いようだ。その理由は同氏がミヒャエル・ツォルクSDが率いる部署に属し、業務上トゥヘル監督とは直接かかわることがないからだという。さらにクラブ側は今後ミスリンタート氏にプロサッカー部門の部長ポストを用意する考えだとも伝えられている。

ドルトムントはこの夏に、DFラファエル・ゲレイロ、MFミケル・メリーノ、FWウスマン・デンベレ、エムレ・モルら若手を含む8人の新戦力を獲得。そのうち数選手はミスリンタート氏が”発見”したとされるが、トゥヘル監督と同氏の関係は今のところ選手たちへの扱いに影響を及ぼしてはいないようだ。