コラム(文:アルベルト・ピニェロ)

スペイン代表はこの木曜日、非常に大きな一歩を踏み出した。ロシアワールドカップ欧州最終予選で勝ち点を分け合ったことも重要だが、チームが信頼を取り戻したという意味で大きな一歩と言えるだろう。今回の相手はイタリア代表ということで、ビセンテ・デル・ボスケ率いるスペイン代表がユーロ2016から敗退し、欧州王者から陥落したパリでのあの試合のことをどうしても思い出してしまう。あの試合が行われた2016年6月27日から今回の試合まで、わずか100日間しか経過していない。新監督フレン・ロペテギの就任から数えればその日数はより少なくなる。しかし、その間にまるで100週間、いや、100年もの時間が経過したように見えた。

スペイン代表に戻ってきた「勝者の魂」

今回、トリノで見せたようなプレーをスペイン代表は長い間見せていなかった。あのサンドニでの試合からスターティングメンバーが4人入れ替わったが、大事なのは選手の名前ではなく、勝者の魂が戻ってきたことだった。勝利への欲、飢え、犠牲心、団結、誇り、信頼。そしてそこから、フトボルを取り戻した。

ボールを足元に持てばより深く、より速く、そして正確にパスを回した。それは疑いようもなく選手たちのクオリティの高さがもたらすものだ。さらに、ボールのない場面でのプレーも光っていた。研ぎ澄まされた牙でフィールドの隅々まで、休むことなくイタリア代表に圧力をかけた。ロペテギ監督は、イタリア代表の方がより“ひとつのチーム”であると述べていた。しかし、トリノでは試合開始からほぼ試合終了まで、スペイン代表の方がその評価に値していた。

必要だった「新鮮な空気」

観客も驚くようなジャンルイジ・ブッフォンのまさかのミスを突き、ビトロが先制点を決めた。スコアが0-1となった後も、スペイン代表は試合を通してゴールチャンスを作り続けた。しかし、次のゴールを決めたのは、試合が終了に近づく時間帯、セルヒオ・ラモスの退場につながるファウルによって得たPKを着実に決めたイタリア代表だった。スペイン代表はいつもの代表ではなかったが、イタリアはいつものしぶといイタリアだった。

引き分けという結果は間違いなく正当ではなかったと言えるが、先を見据えればスペインにとって悪い結果というわけでもない。(次の)アルバニアで勝ち点を取ればなおさらである。特に、スペイン代表の中で物事がうまく進んでいるという感触を残してくれたことはとても重要だ。

ビセンテ・デル・ボスケによるサイクルは終わった。デル・ボスケが悪い監督だったなどと言うつもりは毛頭ないが、チームには新鮮な空気が必要だったのだ。選手たちは彼に感謝をしており、そしてまさにロペテギの監督就任に応えて見せた。