ドのつくサッカー素人がお送りする「ゆるふわ」なコラム、3回目はもちろん14日の日本勝利についてです。試合をウエブ上で実況していた英紙記者に「信じてもらえないだろうけど……ゴール!!! 日本が1点」と太文字で書かれるほどの対カメルーン戦。英語メディアでもTwitter上でも、「surprise(驚き)」とか「upset(番狂わせ)」という言葉がひたすら飛び交いました。それから現地の日本報道陣が日本代表は全敗すると決めつけていたという指摘や、「本田=ホンダ」にひっかけた自動車&バイクの乗り物ギャグも。(gooニュース 加藤祐子)

○試合前はあんなに辛辣だったのに

英『ガーディアン』紙のサイト上で試合を実況していた担当者は、試合前の書き込みで「W杯に向けた日本の調整は実にどうしようもなかった」といきなりバッサリ。オウンゴールでイングランドに負けたのはとても恥ずかしかったと書き、「チームはほとんど本田圭佑ひとりに頼り切りだ」、「日本はアジアの外でW杯本大会に勝ったことがない。おやまあ」と呆れる始末。「岡田監督は『ベスト4まで行ける』などと言うが、私としては日本語の漢字を使って丁寧に『まあねえ』と答えたいところだ。このパソコンでは日本語は打てないのだが」などと、まったくイギリス人らしい皮肉口調でした。試合開始23分の時点でも「助けて。つまらなすぎる。今大会を楽しみたいと本当に思ってるのに、どれだけ我慢すればいいんだ」と。

それが試合開始39分になるや。冒頭で書いた、あの太字が画面に。

YOU'RE NOT GOING TO BELIEVE THIS BUT... GOAL!!! (信じてもらえないだろうけど……ゴール!!! 日本 1-0 カメルーン)」と。

「松井が右サイドからカメルーンのボックスにボールを入れた。本田が待ってるところだ。黄色いシャツのディフェンダーはいない。本田は胸で受けて、一人慌てるスレイマヌ(ハミドゥ)の横からたたき込む。ディフェンスはいったい何をしてたんだ? しかし紳士淑女の皆さん、そういうことです。やっと。しかも、かなりのものでした!」 冷静を装いつつも興奮している様子です。

英『テレグラフ』紙の実況も、開始前はやはり日本代表をなめていて(だったらその日本相手にまともに得点できなかったイングランドは何なんだという気もしますが、まあそれはさておき)、「岡田武史について一言。なかなか面白い人だ。全く何の根拠もないのに、準決勝に行くとか言ったりしている」と辛辣でした。それがやはり「開始38分」の時点で「GOAL! Japan 1-0 Cameroon」となるや、口調というか文章の調子が一変。

「本田がバックポストから得点。全くの予想外だった。ホンダが日本のW杯をキックスタートさせた……とかいうギャグの出番かも」と。えーとそれは要するに「本田」と「ホンダ」をひっかけたわけですね。そんなに無理矢理なんでもジョークにしなくても……。

得点の4分後には「いやはや。真面目な話、想像もできない展開だ。松井からの良いクロスが本田に届くまで、カメルーンのディフェンスはひどかった」と書き、ロスタイム直前の開始90分には、「日本がこのまま持ちこたえるといい。カメルーンはこの試合で、勝つにふさわしいことを何もしていない」と。ロスタイム4分が終わってホイッスルが鳴ると、「日本は歴史を作った。W杯で日本は初めて国外で勝ったのだ。そしてカメルーンは初めて、W杯初戦を落としたのだ!」と、このサンディ・マカスキル記者もなんだか興奮気味。

「日本、よくやった。岡田のチームはひたすら絶え間なく働いた。ステファン・ムビアの悪いポジションを有効活用して、本田の巧みなゴールに結びつけた」と、試合前の書き込みと比べると別人のようです。岡田監督に向けられていた皮肉は一転してポール・ルグエン監督批判となり、「いったい全体、何を考えてたんだ?(中略)エトーを右ウィングで使うなんて。カメルーンはインテル・ミラノじゃないんだ。そもそもディエゴ・ミリトがいないんだ。狂ってる。全く狂ってる」と厳しい厳しい。

おなじみTwitter上では、「なるほどそういうことか。イングランドとの親善試合で日本が2オウンゴールしたのは、カメルーンを油断させるためだったのか」という、なんともイギリス人らしい穿った意見も見ました。