再選を果たしたバラク・オバマ米大統領は米東部時間7日午前1時半すぎ(日本時間同午後3時半すぎ)、イリノイ州シカゴで支援者の前に登壇し、次の勝利演説を行った。生中継したCNNの放送からgooニュースが書き起こした。英語の原文はこちら



ありがとう、ありがとう。本当にどうもありがとう。

元植民地が自分たちの宿命を自ら決める権利を勝ち取ってから200年以上たったこの夜、この国の団結をより完成させるための仕事が、さらに前に進みます。前進するのは、皆さんのおかげです。戦争や恐慌に打ち勝った心を、皆さんが再確認してくれたからです。この国を深い絶望の淵から素晴らしい希望の高みへと引き上げてくれた心のことです。私たちがそれぞれに個人の夢を追求する一方で、私たちはみな同じアメリカの家族なのだと。私たちはひとつの国、ひとつの国民として一緒に浮きも沈みもするのだという、信念のことです。

この夜、この選挙では皆さんが、アメリカの人たちが、念押ししてくれました。私たちの旅路は辛く長いけれども、それでも私たちは立ち上がり、巻き返すために戦ってきたのだと。そしてアメリカ合衆国にとって最高の日々はこれからなんだと、私たちは胸の奥底で承知しているのだと。

この選挙に参加した全てのアメリカ人に感謝したい思いです。初めて投票した人にも、投票するため延々並んだ人にも。ちなみにあれは直さなきゃならない。あちこちの歩道を歩き回った人も。電話をしてくれた人も。オバマ支持の看板を持った人も、ロムニーの看板を持った人も。皆さんは声を上げてくれた。そして変化をもたらしたのです。

つい先ほど、ロムニー知事と話をして、懸命に戦った選挙戦について知事とポール・ライアンに祝意を伝えました。私たちは激しく戦った。けれどもそれは、この国を深く愛しているからこそ。この国の未来をとても大事に思っているからこそです。ロムニー一家は、ジョージからレノア、そしてお二人の息子ミットに至るまで、公共への奉仕を通じてアメリカに恩返しをしてきました。私たちはこの夜、その伝統を尊重し称えます。これから数週間の間にロムニー知事と一緒になって、この国を前進させるためにどう協力できるかをじっくり話し合いたいと思い、楽しみにしています。

過去4年にわたり友人とパートナーでいてくれた人にも感謝したいです。アメリカの幸福な戦士、これ以上はないという最高の副大統領、ジョー・バイデンです。

そして20年前に結婚を承諾してくれた女性がいなければ、今の私はありません。ミシェル、公の場ではっきり言わせてもらいたい。今までで一番、君を愛してる。僕が君を愛するように、アメリカ中が君をファーストレディとして愛するようになるのを、僕はずっと眺めてきた。こんな誇らしいことはない。

サーシャとマリーア。みんなの目の前で君たちはどんどん大きくなって、お母さんにそっくりの、強くて賢くて美しい若い女性になっていく。本当にすごく誇りに思ってるよ。ただし当分の間は、犬は一匹で十分だと思う。

政治史上最高の選挙チームとボランティアのみんなにも。最高の、本当に最高の。今回初めての人たちもいたし、一番最初から側にいてくれた人たちもいる。みんな、家族です。みなさんが今後何をするにしても、どこへ行くにしても、みんなで一緒に作ったこの歴史の記憶はあなたの中に残る。そしてこの大統領はみなさんに終生、感謝し続けます。ずっと信じてくれて、ありがとう。あらゆる丘の上へ、あらゆる谷間へ、一緒に来てくれてありがとう。皆さんはずっと僕を盛り立ててくれた。皆さんの努力と素晴らしい働きに、僕はいつまでも感謝し続けます。

選挙戦というのはくだらないものに見えることがある。ばかばかしく見えることだってある。それは承知しています。そのせいで、政治なんてしょせんエゴのぶつかり合いでしかないとか、特定利益が支配する領域に過ぎないとか、そうやって斜に構える連中に冷笑されてしまう。けれども実際に私たちの集会に来てくれた人たち、高校の体育館でロープに沿って並んだ人たちの話を聞いてもらったら、あるいは自宅を遠く離れた小さな地区の選挙事務所で遅くまで働く人たちを見てくれたら、たぶん違うものを目にすると思います。

そうすれば、働きながら大学に通う若い活動員の決意のほどを聞くでしょう。どの子供も自分と同じように大学に行けるようにしたいという、彼の強い思いを知るでしょう。地元の自動車工場がシフトを増やしたからやっときょうだいが働けるようになったという、若いボランティアに会えば、彼女がどれだけ誇りに思っているかを知るでしょう。彼女はそうやって誇りをもって、一軒一軒を訪ねて歩いたのです。深夜遅くまで電話をかけ続けた軍人の伴侶からは、国を愛する思いの深さを知るでしょう。国のために戦う兵士が決して、帰国してから仕事や住居で苦労しなくて済むように、その人は電話をかけ続けたのです。

だからこそ、私たちはこうしている。政治にはそういう可能性がある。だから選挙は大事なんです。つまらなくなんかない。大きい。大事なんです。人口3億人の国の民主主義というのは、うるさくてごちゃごちゃしていて複雑なものになりがちです。みんな自分の意見を持っているし、誰もが信じる何かを深いところに抱いている。そして大変な時代の最中に、国として大きな決断をする時、感情がかき立てられ、対立がかき立てられるのは当然のことです。この夜が明けても、それは変わらない。変わるべきじゃない。私たちが議論するのは、私たちの自由の印です。自分たちが何かを主張しているまさにその時、遠い国々の人たちは、大事な問題について言い争うチャンスのために戦い、命を賭けている。私たちが今日そうしたように、投票する権利のために命を賭けている。それは決して忘れられない。

私たちの間には色々な違いや対立がある。けれどもほとんどの人は、アメリカの未来はこうなって欲しいという一定の思いを共有しています。

子供たちは、最高の学校と最高の教師がいる国で育って欲しい。技術や発明やイノベーションにおいて、世界のリーダーとしての役割を果たす国であってほしい。それがもたらす良い仕事や新しい事業の恩恵を受けられる、そういう国であって欲しい。

子供たちには、借金の重みに苦しんでいないアメリカで生きて欲しい。不平等のせいで衰退したり、温暖化の進む惑星の破壊にさらされたりしない、そういうアメリカで暮らして欲しい。安全な国、世界中で尊敬され憧れられる国を子供たちに残したい。世界最強で最高の軍隊に守られる国を。と同時に、今の戦争の時代を自信をもって乗り越えて、全人類の自由と尊厳が保証される平和を築く側に立つ、そういう国を、子供たちに残したい。

私たちは寛大なアメリカ、思いやり深いアメリカ、寛容なアメリカを信じています。この国の学校で学びこの国の旗に忠誠を誓う移民の娘に対して、彼女の夢に対して寛大で思いやり深く寛容なアメリカを。シカゴのサウスサイドに住みながらもより広い世界を夢見る少年の夢に対しても。医者や科学者やエンジニアや起業家や外交官や、あるいは大統領にもなりたいと夢見る、ノースカロライナの家具大工の子供に対しても。

それが、それが、私たちが望む未来です。それが、私たちが共有するビジョンです。それが、私たちの目指すべきところです。前へ(forward)。私たちはそういう未来を目指さなくてはならないのです。