<横浜のココがキニナル!>

野毛小路に2つの時計がかかっているのをご存知ですか?ところが、2つとも現在の時間を表示しておらず、それぞれ「5:48」「11:21」です。時刻に何か曰くがあるのでしょうか。(ジジネンさんのキニナル)

<調査結果>

野毛には時計付きのアーチが4基設置されていた。止まっている、あるいは狂っている時計は故障によるもの。12月中に時計は全部撤去される。


(※この記事は2012年12月14日に掲載したものの再掲載です)



野毛小路には時計付きのアーチが4基設置されている(11月の取材当時)。


野毛小路図。①〜④まで、4基のアーチが設置されている


電波を飛ばして時刻の修正を試みたというが、正確な時間を刻み続けているのは①アーチの片面のみ。ほかはすべて故障しているとのことで、正確な時刻を示していない。


①アーチ。野毛小路側に面する時計はほぼ正確な時間を示している


①アーチ。歩道橋上から野毛小路方面を望む。時計は狂っており、7時2分を指していた


②アーチ。時計は狂っており、両面とも4時46分を指していた


③アーチ。時計は狂っており、両面とも6時11分を指していた


④アーチ。時計は狂っており、両面とも2時44分を指していた


今回のキニナル投稿で指摘されている時計は、1つが5時48分、もう1つが11時21分を指している、とのことであったが、該当する時刻のものはなく、どうやら微かに動いているようだった。

とりあえず、時計の示す時刻に何か因縁があるのかどうか、「野毛小路通り会」と呼ばれる組合の会長に問い合わせた。

すると、「20年も経つとダメだね。時計が狂っている理由?壊れちゃっただけだよ!」との返答が。



昭和30年代の野毛小路


現在の時計付きのアーチが設置されたのは1989(平成元)年だという。
今回の調査の過程で、実はそれ以前にも現在とほぼ同じ場所に旧式のアーチが設置されていたことがわかった。


1960(昭和35)年撮影。手前に見える旧式アーチは前出「野毛小路図」の②アーチに該当する
(写真提供:加藤彦三商店)


1960(昭和35)年に撮影された野毛小路の写真には、現在のものより簡易な作りのアーチが写っている。目を凝らしてみると、「野毛商店街」と記載されている。

「野毛小路にあった飲み屋のトリス水割りが30円くらいだった時代だよ」
写真を懐かしそうに見つめながら語ってくれたのは、「野毛小路通り会」会長で、野毛小路の老舗酒店「株式会社加藤彦三商店」社長・加藤一(はじめ)さんだ。

野毛にはいくつもの組合が存在するが、その中に通りごとに仕切られる「通り会」と呼ばれる組合がある。加藤さんは、3年前から野毛小路の通り会の会長を務めている。


厳選されたスコッチが充実。野毛小路の老舗酒店「加藤彦三商店」の加藤社長


前出の1960(昭和35)年に撮影された写真は、加藤さんの父・栄一さんが、店舗屋上から海の方に向かって野毛小路を撮影したものだ。



加藤彦三商店の位置


野毛小路の象徴ともいえる時計付きアーチ。
その設置の向こう側に見えた、昭和の野毛小路を垣間見る


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