女優の市原悦子(80)がこのほど自己免疫性脊髄炎と診断され、入院での治療に専念するため当面の間休養することを13日、所属事務所を通じてファクスで発表した。

 所属事務所によると、市原は昨年11月上旬から手足のしびれなどの体調不良を訴えたため入院。当初は昨年末に退院し、年始から仕事復帰する予定だったというが、検査の結果、病名が判明。14年に夫で演出家の塩見哲(さとし)さんと死別してからは一人暮らしで、高齢ということもあり、大事をとって引き続き入院し加療することを決めたという。

 事務所関係者は「病院に行くときも自分の足で歩いて行けましたし、重篤な症状というわけではありません」と説明した。市原は現在も入院中。医師からは5月ごろの復帰を提示されているといい、しばらくは療養に専念するという。

 市原はここ数年は病がちだった。12年2月、S状結腸腫瘍を内視鏡手術で除去し、出演予定だった映画「東京家族」を降板。復帰後の14年10月には朗読劇「キミに贈る物語」の製作会見を風邪で欠席し、電話で参加したこともあった。昨年11月にはテレビ朝日系スペシャルドラマ「五年目のひとり」の完成披露試写会を、今月11日にもNHK・BSプレミアムのスペシャルドラマ「朗読屋」(18日・後10時)の取材会を、いずれも「風邪」を理由に欠席していたが、その陰では脊髄の病気の治療にあたっていたようだ。

 おっとりとした口調と個性的な声色で、ナレーションでも活躍する名女優。所属事務所によると、ドラマや映画などで降板が発生する事態はないというが、予定していた講演活動などはキャンセルする。15日に宮崎で行われる予定だった朗読公演「市原悦子『朗読の世界』」は俳優の大和田伸也(69)が代役で出演する。

 ◆自己免疫性脊髄炎 異物を認識し排除する自己免疫系が、自分自身の神経までも異物と勘違いし、攻撃してしまうことから起こる脊髄炎。首から腰にかけての神経の束が炎症を起こし、手足のまひや感覚が鈍る症状があらわれる。下半身に症状が出ると、排泄障害などを引き起こす。治療は主に投薬で行われる。