◆レイズ5−11ヤンキース(21日、セントピーターズバーグ)

 海を渡った同学年コンビが21日(日本時間22日)、そろって自己最多記録更新だ。ヤンキースの田中将大投手(27)は敵地でのレイズ戦に先発し、メジャー自己最多の14勝目(4敗)。3回に日米通じていずれもプロ初となる3者連続アーチ、1イニング4被弾を喫したが、立て直し、防御率も3・07でア・リーグトップを死守。ドジャースの前田健太投手(28)は本拠のジャイアンツ戦で5回3安打2失点。日米通じて自己最多で日本人メジャー1年目最多タイとなる16勝目(9敗)を挙げた。

 後味の悪さが、田中から表情を奪った。ともにメジャー自己新となる自身7連勝、シーズン14勝目をマークしたが「悪いのがそういう(援護のある)日で良かった」と振り返った。6回を7安打5奪三振4失点。だが、その4点の取られ方は、“事件”だった。

 2回まで順調に無失点を続けて迎えた3回、突如乱れた。先頭ウィルソンにソロアーチを許すと、2死後もロンゴリアには左翼席、ミラーには右翼席へ立て続けに運ばれる。切り替えられぬままディカーソンへ投じた初球スプリットもわずかに甘くなり、中堅左へ放り込まれた。「序盤は特に球に切れがなく、それを本塁打された。スポットに入った」。起きたことを認識できないような、あっという間の出来事だと表現した3者連続アーチを含む、1イニング4被弾。いずれも、楽天時代を含めてプロ人生初の屈辱だった。ヤ軍でも1回4発は5人目のワーストタイ記録となった。

 それでも、立ち直ったのがエースの意地だ。序盤から切れを欠いた変化球を修正。低めに丁寧に球を集め、それ以上の失点は防いだ。「何とか立て直してゼロに抑えられたのは良かった。自分で分析しながら、4回以降はまだましな投球ができた」と納得した。

 試合前までリーグで唯一、2点台だった防御率は3・07となったが、リーグ1位の座は死守。投球回も199回2/3とし、200回の大台まであと1アウトとした。「まだ試合があるので」と個人の記録はひとまず置いておいた。ワイルドカードでのプレーオフ圏内まで、残り11試合で2・5差。何が起こるかわからないのが野球だと、自らが痛感した。今度は奇跡的な逆転を狙う。