「ヒルマニア」は、スポーツ報知でメジャーリーグを担当し続けて38年の蛭間豊章記者が、マニアックなネタをお送りします。

 WBCに関して日米の温度差は、第4回となっても変わらない。日本球界が日本シリーズ並みの感覚なのに対し、米球界は開幕前のひとつのイベント視している。

 昨季20勝をマークし2度目のサイ・ヤング賞に輝いたシャーザー(ナショナルズ)が右手薬指の疲労骨折で欠場を発表したが、もしポストシーズンなら投げていた可能性は高い。無理をする必要はないこととシーズン優先のための辞退だ。

 この日、代わりに同じナショナルズから16勝したロアークの補充が報じられたが、現状決まっている米国の先発投手はともに9勝のアーチャー(レイズ)とストローマン(ブルージェイズ)だけ。シャーザーも含め勝利ランキング上位8人の米国人投手が一人もいない。「予備投手枠」が設けられるため、オープン戦の一環として大物が加わる可能性もあるが、強力打線を誇り初優勝を目指す米国の最大のネックとなっているのは間違いない。

 もちろん、日本人メジャー投手も扱いは同じだ。WBCに参加した投手は06年大塚晶則(レンジャーズ)、09年松坂大輔(レッドソックス)の2人だけ。リリーフだった大塚はシーズンも好成績を残したが、松坂は3勝して2大会連続MVPに輝いたものの、シーズンに入ると右肩疲労で2度の長期離脱、前年の18勝から4勝にとどまった。それもあって13年大会、前年に16勝したダルビッシュに対し、球団が容認の方向から一転して調整優先を伝えて辞退となったケースがあった。(蛭間 豊章)