昨季限りで現役を引退した前DeNAの三浦大輔氏(43)が13日、同球団の今季開幕投手に内定している石田健大投手(23)に「俺みたいになるな」と自虐的な金言を贈った。

 昨年も三浦氏と自主トレを行った石田はこの日、神奈川・厚木市内のグラウンドで自主トレを公開。コーチ役で参加している番長が“しくじり先生”として教えを説いた。

 百戦錬磨の三浦氏も思わず、たじろいだ。報道陣に囲まれながら、隣に立つ石田へ開幕投手としての助言をと振られた時だ。「知ってるよな? 俺から助言もらってどうする」と苦笑いし、10秒ほど間を置き「俺みたいにならないように」と言葉をつないだ。

 それもそのはず。三浦氏は現役時代7度の開幕投手を務めたがプロ野球記録となる7連敗を喫した。その苦い経験から「選手もスタンドのファンも、開幕という緊張感がある。その雰囲気の中で投げられることを幸せに感じて」と重圧を楽しむことを鍵に。さらに「まだ内定してるだけ。それで投げられなかった投手もたくさん見てきた」とキャンプで張り切りすぎて故障しないことを念押しした。

 番長の自虐ネタは、初の大役を担う石田の心を軽くした。「楽になります。あれだけ結果を残した人でも、その舞台に立つと違うものって分かった上でいける」と先輩の配慮に感謝。6日にラミレス監督と食事をした際に大役を伝えられた左腕は「監督の顔がガラッと変わった。にこやかにしてたら、いきなり真剣な顔で話された。うれしかった」と意気に感じている。

 この日、石田は山崎、三嶋、熊原とともに“三浦組”のメニューを継承して、早朝登山からキャッチボール、ノック、階段ダッシュなどをこなした。プロ2年目の昨年は9勝と飛躍したが「10勝で止めてても少ない。15は勝ちたい」と15勝を目標に掲げた。3月31日のヤクルト戦(神宮)で、大先輩を反面教師にその第一歩を踏み出す。(西村 茂展)

 ◆三浦の開幕戦7連敗

 ▽99年4月2日 ヤクルト戦(横浜)で初の大役も6回1/3を5失点で黒星。

 ▽02年3月30日 広島戦(広島市民)で同点の8回に新井にV打を許し、7回2/3を2失点で敗れた。

 ▽04年4月2日 ヤクルト戦(神宮)で、投手のベバリンに先制弾を浴びるなど7回でソロ3発を献上して3失点でまた勝てず。

 ▽05年4月1日 中日戦(ナゴヤD)で8回まで無失点の好投も、9回にアレックスにサヨナラ満塁弾を浴び、8回0/3を4失点。

 ▽06年3月31日 巨人戦(東京D)で5度目の大役も、4回6失点KO。

 ▽07年3月30日 巨人戦(横浜)で、第1球目を高橋由に右翼席に“プレーボール弾”を浴びるなど、6回8安打3失点で敗れる。

 ▽09年4月3日 中日戦(ナゴヤD)に先発するも7回5安打ながら、ソロ弾4発で4失点で開幕戦7連敗。東尾修(西)の6連敗を更新し、プロ野球記録に。