◆大相撲初場所6日目 ○白鵬(寄り倒し)隠岐の海●(13日・両国国技館)

 西横綱・日馬富士が気迫の相撲で新関脇・玉鷲の挑戦を退けた。5日目の隠岐の海戦で右太もも裏を負傷したが強行出場。土俵際で1回転しても右下手を離さない執念で4勝目を挙げた。全勝を守った東横綱・白鵬は横綱出場回数が818回となり歴代1位の北の湖と並んだ。今場所自己最高位の西前頭2枚目・荒鷲は東横綱・鶴竜を破り初金星。6日目を終えて全勝は白鵬と東大関・稀勢の里の2人だけとなった。

 昭和の大横綱の気配を感じながら白鵬は無敗を守った。結びで隠岐の海を寄り倒して歴代1位の横綱出場818回に花を添えた。「この記録はあまり知らなかったけど存在を感じますね」。両肩を怒らせて花道を引き揚げた姿は、この日並んだ北の湖の憎たらしいほどの強さと重なった。

 恩人と同じ回数だけ横綱として土俵に立ったことで思い出すことがあった。2004年名古屋場所。入幕2場所目の白鵬に当時の北の湖理事長が連日、花道で声をかけてくれた秘話をこの日の朝稽古後に明かした。「力士思いの素晴らしい人だった。生きていたら? 『まだまだ』と言うんじゃないかな。『(記録に並ばれ)やられた』と思っても口に出さないと思うけどね」。綱を張る厳しさ、存在の大きさを改めて意識した。

 早くも稀勢の里とのマッチレースの様相を呈してきたが「(優勝争いを)引っ張っていける相撲を取りたいね」。横綱の責任を常に意識していた北の湖と同じ志で4場所ぶりの賜杯奪還に挑む。(網野 大一郎)