巨人・杉内俊哉投手(36)が13日、アンチエイジングの瞬発トレで完全復活をアピールした。

 鹿児島・薩摩川内で自主トレを公開。15年10月の右股関節手術の影響で昨季は1軍登板がなかったが、ダッシュ系のメニューを多く取り入れ計20種目を消化して、全盛期の体のキレを見せた。

 背景に前DeNA・三浦大輔氏(43)の助言があったと明かし、〈1〉一年でも長く〈2〉通算150勝〈3〉2ケタ勝利〈4〉松坂に勝つ〈5〉鹿児島で初勝利の5大公約を掲げた。

 小刻みなステップを繰り返した。杉内がキレッキレの動きを披露した。5メートル間隔で目印を置いて行ったジグザグ走。右に左に体を切り返しながら疾走した。股関節の不安を感じさせない全快モード。若返ったかのような動きだった。

 「細かい動きもできているし、だいぶ走れるようになった。昨年の今の時期に比べると野球選手らしくなっている。順調です」

 球界に前例がない股関節形成手術。術後の自力歩行できない状態からリハビリし、昨年7月に実戦復帰した。だが、状態が上がらず1軍昇格なし。勝負の今季に向け、オフは瞬発系のダッシュに重点を置く。

 「移籍1年目(12年)に三浦さんと話した時、長く現役をやるためにはどういう練習がいいかを聞いたら『年齢を重ねるたびに(シャトルランなどの)ドリル系や瞬発系をやった方がいい』と言われた。1月2日に、初夢か分からないけど、三浦さんに言われて、走っている夢を見た。それでやろうと思った」

 股関節に不安があった近年は、やりたくてもできなかった練習だ。キレ味抜群の動きは、ノーヒットノーランを達成して12勝4敗、防御率2・04を記録した12年をほうふつとさせた。直球、スライダーで三振の山を築くあの投球スタイル復活に期待が膨らむ。杉内自身も手応えを感じている。

 「1年間、ローテーションを守りたい。守れれば2ケタ勝てる自信がある」

 11月の秋季キャンプ中には、元中日・山本昌氏に「50歳まで現役を」と激励され「一年でも長く」と決意した。この日も「(同期の)村田も実松も頑張っているから」と意欲を見せ、あと8勝の通算150勝は「通過点」と言い切った。

 同学年といえば、ソフトバンク・松坂も今季、進退をかける。過去、3度投げ合って0勝2敗。「一度も勝ったことがないので勝ちたい」と闘志を燃やした。今年は4月19日に故郷・鹿児島でヤクルト戦が開催されるが「プロに入って1試合投げたけど勝てなかった。勝ちたい」と誓った。

 この日は路面が雨でぬれていたため控えたが、普段は宿舎から球場まで片道17キロを自転車通勤。山道で下半身を強化できるのも、股関節の状態が良い証しだ。

 「1軍でもう一回勝ちたい。キャンプ初日からブルペンに入るつもりです。勝てる投手と証明したい」

 明るい表情に、完全復活への自信が漂っていた。(片岡 優帆)

 ◆G杉内の経過

 ▼15年10月 右股関節形成手術

 ▼同12月 車いす生活を乗り越えて自力歩行

 ▼16年4月 10メートルのダッシュ再開

 ▼同6月 ブルペンで捕手を座らせ投球再開

 ▼同7月 3軍で実戦復帰。以降、状態は一進一退

 ▼同10月 フェニックスリーグに参加

 ▼同11月 宮崎秋季キャンプに30代で唯一、参加。中1日のブルペン投球など投げ込み。新球シュートや縦のスライダーも試す