19日に開幕する第89回センバツ高校野球(12日間)の甲子園練習が15日に行われ、4年ぶり4度目の出場となる盛岡大付(岩手)が登場。打撃の中軸に成長した須藤颯内野手(3年)が、昨夏はスタンドから観戦した聖地で、自身公式戦初本塁打を狙うと意気込んだ。

 初めてプレーする甲子園の舞台に心が躍った。盛岡大付・須藤が、シート打撃で思い切りのいいスイングで快音を響かせた。「自分のプレーができるか心配だったけど、落ち着いてやれた。最高の場所でした」。目を輝かせた。

 急成長中の左スラッガーだ。昨秋の公式戦は全て代打で4打数3安打2打点だったが、打力を買われ、東北大会後の練習試合で先発起用が増えた。この日の甲子園練習後に行われた智弁和歌山(和歌山)との練習試合では「5番・一塁」で先発出場した。今季初めてクリーンアップを任され、「塁上の走者は全部自分がかえすつもりだった」。0―8の5回2死満塁から走者一掃の左翼線二塁打を放つなど、5打数3安打3打点と奮起。試合は4―9で敗れたが、関口清治監督(39)は「このまま行くと4番もあるかもしれない」と絶賛した。

 昨秋までは左投手を苦手にしていたが、東北大会後にフォーム改造に着手した。サウスポーと対戦する際、右足を普段よりホームベース寄りに置いてから踏み出すことで「体が開かなくなった」という。この日は相手左投手から右中間、左翼線、中前と3方向に安打を放った。「広角に打ち分ける、自分のバッティングができた」と手応えを得ている。

 高校通算11本塁打を放っているが、公式戦ではゼロ。「公式戦1号は甲子園で打ちたい」と鼻息が荒い。柔和な表情のため、指揮官から付けられた愛称は「ムーミン」。打ち出したらヒットの“おかわり”が止まらない「わんこそば打線」に背番号13が新たなひと味を加える。(守田 力)