きょうのコラム『時鐘』2016/12/0301:59きょう3日は「カレンダーの日(ひ)」。よくある語呂合(ごろあ)わせでなく、旧暦(きゅうれき)からいまの太陽(たいよう)暦(れき)に替(か)わった節目(ふしめ)の日、と事典(じてん)にあったはるか昔(むかし)の明治(めいじ)5年。12月3日のはずが、いきなり6年1月1日となった。1カ月足(げつた)らずの事(じ)前通告(ぜんつうこく)で師走(しわす)が2日間で終(お)わり、いきなり正(しょう)月(がつ)。みんなビックリ仰(ぎょう)天(てん)だったろう。年中(ねんじゅう)行(ぎょう)事(じ)や慣習(かんしゅう)は、めちゃくちゃ。タイムマシンがあるなら、冷(ひ)やかしがてら、見物(けんぶつ)してみたい近(ちか)ごろの先取(さきど)り商(しょう)戦(せん)も、あすにもサンタや正月が来(き)そうな過熱(かねつ)ぶりである。空(そら)の機嫌(きげん)も、秋(あき)に戻(もど)ったり真(ま)冬(ふゆ)に飛(と)んでみたり。季(き)節(せつ)を巡(めぐ)る混乱(こんらん)は、明治の改暦(かいれき)の時(とき)といい勝負(しょうぶ)かもしれない郊外(こうがい)の山(やま)に出向(でむ)いて制作(せいさく)を続(つづ)ける画家(がか)に教(おそ)わった話(はなし)がある。紅葉(こうよう)の時も冬(ふゆ)枯(が)れになっても、休(やす)まずに山に通(かよ)う。好(この)んで描(か)くのは緑(みどり)の山の姿(すがた)。それなら冬は休(やす)めばいい、と口(くち)にし、「逆(ぎゃく)だよ」と笑(わら)われた。葉(は)を落(お)として、山は裸(はだか)になる。骨格(こっかく)を知(し)ってこそ、生(い)きた山の姿が描ける。だから、「冬も大事(だいじ)だよ」残(ざん)念(ねん)ながら、絵(え)の世界(せかい)は分(わ)からない。が、季節と親(した)しむには努力(どりょく)も根(こん)気(き)もいる。そのことだけは分かった。