高岡市金屋町の「鋳物工房 利三郎」(神初宗一郎代表)は9月から、使用していなかった明治期の鋳物工場を修復し、鋳物体験のスペースとして活用している。従来の体験コーナーよりも広く、最大40人収容できる。神初代表の妻、良子さん(76)は「昔の風情を味わいながら、伝統産業に親しんでもらいたい」と話す。

 利三郎は明治期から続く鋳物職人の家。1994年に自宅を改装し、高岡銅器を販売する土産物店を始めた。2004年ごろから店舗裏の工場で鋳物体験を受け入れているが、仕事場を兼ねているために狭く、一度に対応できる人数が限られていた。

 修復したのは別の鋳物工場で約30年前まで使っていた。すすで黒くなった柱や採光と排煙用に設けられた天窓が歴史を感じさせる。国の伝統的建造物群保存地区にあるため、使える部材は再利用し、雰囲気を損なわないように工事した。費用は国の補助金や日本政策金融公庫の融資制度「中小企業経営力強化資金」を充てた。

 鋳物体験は3千〜4千円で、作業時間は1時間。スズ製の箸置き、風鈴、ぐい呑(の)みなどを製作できる。良子さんは「1人からでも受け入れている。旅の思い出づくりに立ち寄ってほしい」とPRする。問い合わせは利三郎、電話0766(24)0852。

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