旋風、新風、順風、逆風。小説で風は情景描写に欠かせないアイテムの一つだろう▼JR津軽線蟹田駅のホームに太宰治の記念碑がある。小説「津軽」の「蟹田つてのは、風の町だね」が彫られた碑は北海道に向かう途中、蟹田駅で下車して見つけた。二十数年前の初冬、風は確かに強かった▼「風はなぜ吹くのか」。会社の上司に唐突な質問をされ答えに困った。「高気圧から低気圧に向かって風が…」。高校の地学で習った知識の説明では到底納得してくれなかった▼数日後、NHKの天気予報が「風が吹く仕組み」について視聴者の質問に答えていた。暖かい空気と冷たい空気が混ざり合うことで風が吹くという説明だった。これなら分かりやすいと合点がいった▼暖房の効いた部屋のドアを開けると、外の冷たい空気が足元に流れ込んでくる。日本気象協会編著「風、雲、霧を調べる」(ポプラ社)は「風の正体」を解説している▼スポーツでも風は味方にも敵にもなる。ゴルフの米女子ツアーに参戦している笠間市出身の畑岡奈紗は風に悩まされていると共同電は伝えていた。今週末にはJリーグが開幕する。昨季Jリーグと天皇杯の国内2冠に輝いたJ1鹿島に加え、今季はJ2水戸が旋風を起こしたい。(利)