2015年9月の関東・東北豪雨で鬼怒川が決壊した常総市で、市内の小学4、5年生を対象にした「水害から学ぶ歴史教育事業」が行われている。市と水海道ロータリークラブ(斎藤広巳会長)の共催事業で4回シリーズの学習講座。児童たちは、小型無人機「ドローン」を飛ばし市内の地形を学んだり、洪水が押し寄せた時の水位を示すステッカーを建物に貼ったりして、水害について考えている。
 先月開かれた2回目の講座には、児童12人が参加した。昨年11月の1回目は、小貝川堤防でドローンを飛ばし、江戸時代初期に鬼怒川が合流していた地形の名残を確認し、今回は菅生城跡(同市菅生町)が学習の場となった。子どもたちは自らドローンを操作し、上空から城跡を撮影した。
 ライブ映像からは、城跡の周囲が低い農地になっていることが確認できた。講師を務めた市教育委員会の土田優太さんは、「戦国時代は城を囲むように沼地が広がっていた」と説明。さらに、「常総市は全体的に土地が低いが、城があった場所は小高い地形になっている。覚えておくと水害で逃げるときに役に立つ」と語った。
 子どもたちはドローンを飛ばした後は、水海道地区の病院や店舗で、水位ステッカーを貼った。一昨年の水害の教訓を風化させないためで、子どもたちの表情も真剣。水海道さくら病院(同市水海道森下町)の場合、玄関で高さ1・5メートルの浸水と聞き、一様に驚いていた。
 次回の学習講座は3月に予定し、市内の土地の高さを示すジオラマを作る予定。市立菅原小4年の高山稜真君は「郷土のことが知りたくて参加している。水害についてもよく学び、伝えていく立場になりたい」と話した。 (今橋憲正)