ビジネスプロフェッショナルとして、
クライアント企業に入り込んで、
先方の社員と共にプロジェクトを進めることがよくあります。

その際、上司でもない自分がクライアント企業の社員に、
仕事をさせないといけない立場になることがあります。

先方の社員からみれば、自分の上司、あるいは経営陣が決めて、
ある日他社からコンサルタントやプロジェクトマネージャー
などと称する人が突然現れて、何やら始めようとしている状況。

思慮深く冷静な社員であれば、
自分の立場を危うくするようなテーマでもなければ、
特に反発する意味もないし、とりあえず協力的な態度で
様子を見てみようという意図が働くかもしれません。

ヒヤリングを受けたり、既存の資料を提供するくらいは問題ないが、
新たに発生する作業を依頼されたり、面倒な社内調整を頼まれ始めると、
話が少々変わってきます。

自分の通常業務も忙しいし、依頼主は自分を人事評価する人でもないし、
優先順位は相対的に低いと判断するのは、
当然の成り行きかもしれません。

こうして先方がなかなか動いてくれなくなったとき、
人事権のない外部の人間として、
取り得る策がいくつか考えられます。
レベル1→5へとエスカレートして試みるイメージで考えると、

<レベル1>
◆ 目的・プランを説明して説得を試みる

プロジェクトをなぜやるか、何をやるか、それがなぜうまくかを
自信をもって説明していく。

<レベル2>
◆ 人的・感情的な関係性を築く

依頼する相手と、ミーティング以外の場でもコミュニケーションをとり、
より個人的な結びつきをもって、優先順位が上がるような
関係を築いていく。

<レベル3>
◆ 一貫性の法則を利用する

まずは受け入れやすい小さな仕事から依頼していく。
それをいくつか繰り返すことによって、依頼する・依頼を受ける関係が強化される。これまで仕事を既に受けているのに、仕事に内容によって次の仕事を断るというのは一貫性に反し断りにくくなることを利用する。

<レベル4>
◆ 外堀を埋めて社会的プレッシャーをかける

周りの多くが協力をしていて、その人が全体の進行を止めてしまっている
と思えるような状況を醸し出し、それを認識してもらう。

<レベル5>
◆ 虎の威を借る

クライアント側のプロジェクト最上位責任者あるいは経営陣を通して仕事を依頼をする。あるいは、仕事を依頼をしているメールのCCにアドレスを入れる。
即効性はあるが、相手との個別な信頼関係を崩す危険性があるので、
あくまで最終手段とする。
また、CCに入れるならば、なるべく仕事を依頼する最初のコミュニケーションから入れておくこと。メールのやり取りの途中、雲行きが怪しくなってから、急にCCへアドレスを入れ始めると印象がかなり悪い。


実際は相手のキャラ、組織の雰囲気、先方のリーダの求心力によって
やり方、さじ加減を調整する必要があります。

「クライアント先の人が動いてくれないから仕事が進みませ〜ん」
とさじを投げるのではなく、
「思い通りに動いてくれない、抵抗に合うことは、多かれ少なかれ
どこでも当たり前に起こる現象だ」
と捉え、上記のレベル1〜5のような作戦を駆使しながらも、

プロジェクトを推し進める力技が必要とされます。