■ある日、あるウサギカフェでの話

ボク 「ウサギって野生だとたくさん子どもを産みますよね。一緒に暮らすとそうやって赤ちゃんを産むことがないですけど、それによって体の具合が悪くなったりはしないんですか?」

武田さん 「さすが、ボクくん鋭い!ウサギには生理がないの。そして、1年のほとんどの時期に、妊娠することができる」

ボク 「えぇ!?」


■ウサギのメスには生理がない

ウサギは、ネコやフェレットなどと同じように、「交尾をしたら、その刺激で排卵をするという、交尾排卵動物。だから、ヒトやイヌのような排卵によっての性周期がないので、生理=月経もないわ。

だから、ウサギが赤い尿をしていたら、「あれ?」と思わず、「おかしいかも」と思ってね。ただ、ウサギは健康な状態でも赤い尿をするのよ。これはまた後でお話しするね。


■オスとメスの体の特徴

オスもメスも、発情開始はおよそ4〜5ヶ月齢。不妊手術ができるのは、その動物病院の方針もあるけれど、だいたい5ヶ月頃〜6ヶ月でできるようになる。

発情開始したころに、兄弟でもオスとメスを一緒に入れておくと、子どもができてしまうことがあるから、部屋は別々にしたほうがいい。

ウサギの子どもを残そうとする力は強くて、ケージ越しでも交尾をする話を聞いたことがあるわ。また、ウサギは縄張り意識が強いので、同じお宅にオスがいる場合、ひどい喧嘩となることがある。

わたしが実際に見たのは、ネザーランドドワーフとロップイヤーのオス同士と暮らしているお宅なんだけど、ロップイヤーのウサギの耳が、何か所も裂けて、血が出ていた。別のお宅では、メス同士の喧嘩で、一方が陰部を咬まれていた。

妊娠期間は31〜32日。産む子どもの数は4〜12匹よ。でもペットのウサギだと、1〜3匹のことも多いわ。


■尿のみためが赤いことがある

ウサギは赤い尿をすることがあると話したけれど、見た目で「これ、血?!」と驚くくらいの赤い尿をすることがあるのよ。

「そんな赤いのに、どうやったら血尿じゃないってわかるの?」という疑問が浮かぶわよね。ペットシーツでもいいから、ウサギがその赤い尿を動物病院へ持っていて、尿試験紙で「潜血反応」を見てもらって。また、その尿試験紙を何枚かいただいておくと、赤い尿が出たときもすぐに調べられるので安心かもしれない。このあたりは、かかりつけの動物病院と相談してね。

もし、潜血反応があったら、治療が必要になる。これは、獣医師の診断によるので、かかりつけの動物病院と相談してね。


■不妊手術はしたほうがいいの?

まず、一緒に暮らすあなたが、どういう考えをお持ちなのかによる。

わたしは子ウサギを販売するから、不妊手術はウサギたちに受けさせられない。そうすると、普段から異常に気づけるように気を配る、という選択になる。

不妊手術によって性格が変わることはないそうよ。これは、ヒトに当てはめると、わかりやすいわよね。ただ、縄張り意識が薄くなるので、オス同士やメス同士でもそれなりに仲良く暮らせるようになることが多い。

オスは縄張り主張のとき、尿を飛ばすことがあるのだけど、それがほとんどの場合なくなる。睾丸腫瘍などの病気の予防にもなるけれど、「家族が暮らしやすいように」という理由での不妊手術が多い。

メスの場合、長く一緒に暮らしたいと願うなら、不妊手術をすることも、ひとつの方法よ。3歳になると子宮病気が非常に多くなってくる。子宮だけでなく、乳腺腫瘍も多いわ。

不妊手術をしたあとは、オスもメスも太りやすくなるので、ここは気をつけなくてはならないところね。

麻酔のリスクは、これは獣医師に聞いたんだけど、どれだけ完璧な設備と管理をしても、麻酔の潜在的なリスクは、イヌは1000匹中、1〜2匹、ネコは1000匹中3匹はどうしても、ある。

ウサギはもう少し、リスクは高いと言われている。このリスクと、ウサギのメスと長く暮らしたいという思いを、秤にかけることになるのね。かかりつけの動物病院のスタッフさんとよく相談をして、納得をして決断してほしい。


■ある日、あるウサギカフェでの続きの話

ボク 「この子ウサギは、今何ヶ月齢ですか?」

武田さん 「えっと、3ヶ月を過ぎたころよ。もし不妊手術をするなら、1歳までするとよいと言われている。まだ時間はあるから、ゆっくりと考えてあげて。わたしも相談に乗るし。」

ボク 「わかりました。」