2016年12月3日(土)▼カジノ法案(統合型リゾート施設整備推進法案)にほとんど関心がなかったのは、昭和六十二年のリゾート法で県の「三重サンベルトゾーン構想」が認定第一号となった時、志摩郡選出県議が議会でカジノ解禁と誘致を訴えたからかもしれない▼衆院議員だった野呂昭彦前知事が議員連盟の代表を務め、余暇、休日の過ごし方だけではなく、生活の質を含め「リゾートが日本を変える」みたいな勢いだったが、具体的に観光客を呼び込む確実な施設が必要だというのがカジノの提唱だった▼みんなが夢を追おうとしているのに、手っ取り早いギャンブル頼りかと批判したが、議会でも同調者は出なかった。三年前に自民党がカジノ法案を提出した時も、一度も審議されずに廃案へ。観光振興策には付きもののアイデアだが、良識の府はそれを許さないと、何となく得心するところがあった▼わずか二日間の審議で委員会採択とは—。カネが敵の世の中で、青少年への悪影響は二の次だというのはサッカーくじの所管が文科省ということで思い知ったが、カジノ法は自殺者増で厚労省と内閣府で共管するか▼鈴鹿市長の後援会長がボートピア(場外舟券発売場)を市職員を伴って視察して反対運動が市中に広がったのは平成六年ごろ。体感治安悪化や家族離散などの先行地例が回覧されて沙汰やみになった▼ギャンブル依存症は国民の5%弱というが、元同僚二人がパチンコと競艇で一家離散した。数字よりはるかに身近な問題だが、名張市であれよあれよという間にボートピアが開設。理想より実利は、遠い欧米の話ではない。