2017年1月21日(土)▼退職後二カ月で、文科省の元高等教育局長は早稲田大教授に再就職していた。人事課が経歴を大学側に送っていた。平成十九年の改正国家公務員法が定めた「職員・元職員の再就職依頼・情報提供等規制」にどんぴしゃりと当てはまるように見える。さすが県を揺るがしたカラ出張問題が発覚してから丸二年、カラ出張を続けていた県教委の〝親玉〟だけのことはある▼大学もホームページに教授の役割を「文科省の各種事業に関する連絡調整への関与」と堂々と書いていたというから国立、私立を問わず〝一家意識〟が強かったか。いつぞや国政選挙に出馬した文部省の元高級官僚に対し、県教委の教育次長が市町村教委教育長会議で支援を要請して問題になったことがある。問題の多い人物だったにもかかわらず「大変世話になった方なので」と紹介したという。予算配分を巡る結束の強さは基本的に変わっていないのではないか▼輝く女性時代の到来で、大学も女性教職員の比率拡大を目指すが、同程度の能力なら女性優先に採用などと内部規定でうたう。国立大学法人などの指導マニュアルを踏襲していると見られ、厚労省の男女雇用機会均等の趣旨に反する疑いはあるが、同省は「大学は文科省の所管なので」。治外法権的領域になっているのかもしれない▼地方公務員法にも退職管理の規定はあり、県は再就職情報を公表している。かつては〝みやげ付き〟でおおっぴらに監督権限を持った企業に天下っていたが、今はほとんど外郭団体で、一部の幹部だけ。退職間近で不安を抱える一般職員が気の毒な気はする。