【鳥羽】鳥羽水族館(鳥羽市鳥羽三丁目)で三十年近く前に見つかり、職員が命名したコブエイレネクラゲに注目が集まっている。千葉県の鴨川シーワールドが説明書きで「自然界で発見されていない不思議なクラゲ」と紹介したところ、来館者がツイッターで写真を付けて投稿し、「神秘的だ」「不思議な生態にロマンを感じる」と大きな反響を呼んだのだ。  コブエイレネクラゲは体長約二センチで透明度の高い傘を持つ。動物プランクトンを触手で捕食する。鳥羽水族館は展示していないが、鴨川シーワールドや神奈川県の新江ノ島水族館で見られる。  東海大学海洋学部の堀田拓史准教授(58)が鳥羽水族館で研究員をしていた時、鳥羽港で採集した魚類の水槽にクラゲになる前の「ポリプ」を見つけ、観察を続けたところ、翌年にクラゲに成長し、平成四年に新種として発表した。触手の付け根に突起があったので「コブ」を名前に取り入れた。  似たような経緯で全国の水族館で生まれて飼育しているが、発表から二十年以上たった今も海からは見つかっていない。  鳥羽水族館の担当者は「謎多き生態と、小さくかわいらしい姿に引かれたのでしょう」と話す。  堀田准教授は「昔の発見が話題を呼んでうれしい。クラゲは未知なる部分が多く、新種の発見や生態の解明などのチャンスにあふれている。今後も新しいクラゲを見つけていきたい」と意欲を見せた。  近年、鳥羽周辺でクシクラゲの新種が発見され、国内で二例目となる珍種のクラゲ「リプケア」が同館の水槽内の岩から見つかっている。