台風10号豪雨の被害を受けた岩泉町の第三セクター岩泉きのこ産業(佐藤吉晴社長)は22日、約3週間ぶりに菌床シイタケの出荷を再開した。従業員は約160人と町内の雇用に果たす役割は大きく、住民の生活再建や地域産業の再生に弾みがつきそうだ。  同日は浅内地区の本社・落合工場で、収穫した菌床シイタケ約1トンのパック詰めを行い、トラックで関東方面に出荷した。従業員の村上照子さん(64)=同町二升石=は「被災した企業も多い中、仕事が再開してほっとした。肉厚の食感を消費者に楽しんでほしい」と丁寧に選別した。  同社は豪雨災害による停電と断水で約40万床のホダの廃棄を余儀なくされたが、難を逃れたホダを運び込み、地下水を活用するなどして12日から栽培を再開。被災前と変わらぬ品質のシイタケ収穫にこぎ着けた。9月から来年2月の需要期を見据え、2カ月程度で被災前の日量3トンの出荷量回復を目指す。中村和弘副社長は「待ちわびていた取引先も多い。一日も早い安定的な生産・出荷につなげたい」と意欲を示す。