一関市東山町の名勝・猊鼻渓で舟下りを運航するげいび観光センター(鈴木真社長)は、乗船場近くのひがしやま観光ホテルにイスラム教徒(ムスリム)用の礼拝所を新設し、13日にオープンする。同センターによると県内の観光施設で礼拝所を常設するのは初めてで、世界人口の約4分の1を占めるムスリムをターゲットに先行投資を進めた。査証(ビザ)要件の緩和などで全国的にムスリムの訪日旅行者は急増しており、今後同様の取り組みが広がりそうだ。  礼拝所は、同ホテル1階の空きスペース(約19・2平方メートル)に新設。昨年11月から東南アジアの観光業者に助言を受けながら改装工事を進めてきた。男女別に、体を清める場所や礼拝場所を置くほか、多言語の看板も用意し本格的な造りとした。ムスリム向けの和食ランチの提供も始める。  13日は東北地方のムスリムの留学生ら約10人を招いて礼拝所を案内した後、舟下りをしながらランチを試食する。  猊鼻渓を訪れる外国人団体客は年々増加ているが、今のところムスリムはほぼゼロ。一方で将来、首都圏以外へのムスリム観光客の増加が見込まれており、礼拝所の新設などを契機に誘致強化や他の観光地との差別化を図る狙いがある。