2017.1.141週間前とはうって変わって県内はすっかり雪景色となった。冬らしく美しい。でも、この週末は里には降らない方がいいのだが…。大学入試センター試験があるからだ。しかし、列島上空には「数年に一度の強い寒気」が入る見通しという▼受験は人生の大きな関門。その先駆けで長い間、官吏登用試験が行われたのは中国だ。制度を詳しく解説した「科挙中国の試験地獄」(宮崎市定著)によると、6世紀後半から20世紀初頭まで1300余年も続いた▼各地の有力貴族群が世襲で地方政府を牛耳るのを防ぐため、中央政府から派遣する官吏予備軍をつくろうと設けられたのが科挙。制度は所期の目的を達した後も残り、恵まれた地位を目指し競争が激化した▼試験準備に多額の費用を要し、一般人には高根の花。古典教養偏重の弊害もみられた。とはいえ、欧州がまだ封建制度の時代に開放的で公平な制度を導入した進歩性は評価すべき、と宮崎氏は説いた▼日本の大学入試も開放的で公平と言えよう。もちろん、経済格差を背景に教育格差があることは否めない。科挙同様、地獄のような厳しい競争も。それでも挑戦資格は誰にもある▼きょう心配なのは交通の乱れ。早めの行動を心掛けたい。会場の混乱も予想されるが、受験生の努力を無駄にしないよう、柔軟な対応も求められそうだ。