【大阪支社】第89回選抜高校野球大会第2日は20日、甲子園球場で1回戦3試合を行い、盛岡大付(4年ぶり4度目)は、高岡商(富山、7年ぶり5度目)に延長十回、10−9で逆転サヨナラ勝ちし、初戦突破を果たした。  8−8の同点で延長戦に突入。盛岡大付は1点を勝ち越された十回、四球と敵失で無死二、三塁とし、林一樹(3年)の中前打で2者をかえし勝負を決めた。  盛岡大付の甲子園成績は春2勝3敗、春夏通算では5勝12敗。県勢のセンバツ通算成績は11勝18敗、春夏通算47勝92敗1分となった。  延長十回、逆転サヨナラ決める  盛岡大付の植田拓(3年)が頭から本塁に滑り込み初戦突破を決めると、選手が飛び出し歓喜に浸った。  2時間33分の打撃戦に決着をつけた林一樹(3年)は1点を追う十回無死二、三塁、狙っていた直球をフルスイング。鋭い打球は前進守備の二遊間を抜け、逆転サヨナラ勝ちを決めた。  九回から登板した相手右腕が変化球でストライクが取れていないことを見極め、「無死だし、直球一本に絞った方が打てる確率が上がる」と、割り切りの良さが決勝打を呼んだ。四回にも中前適時打を放ち2安打3打点。スイングスピードを上げるため雪上で誰よりもバットを振り込んだ成果を大舞台で発揮した。  大阪府出身で毎年訪れていた甲子園に憧れ、盛岡大付を選んだ。「最初は正直不安だったが、親が野球をやらせてくれることへの感謝の気持ちで頑張ってこられた」と背番号7。殊勲打は恩返しの一打にもなった。  チームは昨夏に続き、強打を全国に見せつけた。本塁打と三塁打各1本、二塁打5本を含む15安打。延長十回を除き全て2死からの得点で、二回の松田夏生(3年)のソロ以外は全て適時打と勝負強さも光った。  相手投手は変化球が多いと見て、勝負球やカウントを取りにくる変化球をたたいた。崩されずバットを振り抜くことは練習から徹底している。竹バットを使って雪上でも打撃練習に励み、筋力トレーニングでも鍛え上げてきた。選手は「冬の練習の成果」と繰り返す。  「(監督の)関口清治先生から『つなぐのは技術、タイムリーを出すのは気持ち。絶対打つと思っていたら打てる』と言われている。チャンスをつくってくれたら、自分がかえすとみんな思っている」と林。追い掛ける展開にも、闘争心を保ち一丸で戦う強さが相手を上回った。 (斎藤孟)