妊娠初期に葉酸が不足すると、二分脊椎症など胎児への障害リスクが高くなることはよく知られています。しかし、妊娠初期を過ぎるともう葉酸は必要ないのでは?と疑問に思っている相談者の方に対し、医師や看護師さんたちは何と言っているのでしょうか。

プレママからの相談:「妊娠初期を過ぎれば、もう葉酸はそれほど必要ないのでは?」


『現在妊娠3週ですがこれから出産にもお金がかかるので、できるだけ出費を抑えたいと思っています。葉酸サプリが先天性の神経管障害を予防することは知っていますが、それは極妊娠初期のことですよね。妊娠中ずっとサプリを飲む必要はあるのでしょうか。葉酸サプリが貧血にも効果的というなら、妊娠後期まで飲む必要性があるのはわかりますが、コストもかかるし、いつまで飲めばよいのか疑問です。(40代・女性)』

母乳の生成や貧血予防にも

葉酸は二分脊椎症など胎児に起こる障害を予防するほか、貧血を予防したり、血液を作る働きがあるため母乳の生成にも影響するようです。

『妊娠初期は胎児の細胞分裂が盛んな時期で、葉酸が不足すると二分脊椎症や神経管閉鎖障害など障害のリスクが高くなります。また、葉酸は赤血球の産生にも関わっており、貧血を予防してくれる働きもあります。(内科看護師)』


『母乳は血液から作られますが、葉酸には血液を作る働きもあるため質のよい母乳になりますし、母乳を介して赤ちゃんにも栄養として伝わるので、赤ちゃんの発育にも影響してきます。そのため葉酸サプリは授乳中にも必要で、妊娠中から母乳育児が終了するまで摂取することが望ましいです。(内科看護師)』


『胎児の身体の基盤ができる妊娠初期の葉酸摂取を勧めていますが、先天性障害を予防するため、少なくとも妊娠前約1カ月〜妊娠3カ月頃までは摂取した方がよいといわれています。しかし妊娠3カ月をす過ぎると必要ないわけではなく、貧血予防のために妊娠全期、授乳中も積極的に摂取した方がよいでしょう。(産科医師)』


サプリだと別の栄養素も一緒に摂取可能

葉酸は水溶性ビタミンのため水に溶けやすく、食べ物で摂取しても身体に吸収されるのはごくわずかです。また葉酸サプリの中には他のビタミン類が配合されたものもあり、必要な栄養素を効率よく摂取できるという利便性もあるようです。

『サプリはコストがかかりますが、葉酸は水溶性ビタミンのため水洗いや加熱することでほとんどが失われてしまいます。妊婦さんだと普段の食事だけでは不足しがちになります。食事で補えるようならサプリを摂る必要はありませんし、貧血でなければ継続する必要もないと思いますが、一度担当医と相談してみてはいかがでしょうか。(産科医師)』


『葉酸サプリには葉酸だけ配合されたものや、他のビタミン群が配合されたものもあります。葉酸と一緒にビタミン類も効率的に摂れるため、補助食品として利用すれば便利です。(内科看護師)』


葉酸は妊娠初期に特に必要な栄養素で、妊娠期間中や出産後も授乳が終了するまでは摂取することが望ましいとアドバイスいただきました。日頃からバランスのよい食事が摂れていれば問題ないようですが、補助的にサプリを利用するのもよいかもしれません。