日本生殖医学によると、不妊の半数は男性側にも原因があることが示唆されています。なかなか妊娠しない場合、女性だけでなく男性も検査を受けて治療に協力する必要があります。男性の不妊治療について専門家に聞きました。

30代の女性からの相談:「なかなか妊娠できず焦りが…。男性に不妊の原因がある場合の治療は?」


『なかなか妊娠せず、年齢的にもそろそろ焦りを感じています。生理は規則正しく来る方で基礎体温は測っていませんが、ここ数カ月は排卵日を少し気にしながらタイミングを計っていますが、毎月生理がやってくる度に落ち込んでいます。もし私にではなく夫に原因があった場合、どのような不妊治療をするのでしょうか?精子に問題があっても治療をすれば子どもを授かる可能性はあるのでしょうか。(30代・女性)』

不妊の原因は男女ともに考えられる。1年を過ぎたら専門医に相談を。

女性の場合は卵子、男性の場合は精子に関係する問題が不妊の原因になっている可能性があります。夫婦で早めに専門家に相談することで、不安を解消できます。

『日本産婦人科学会では、「結婚した夫婦が、避妊を行わず一般的な夫婦生活を行っているにもかかわらず、1年以上赤ちゃんを授からない状態」を不妊症と定義します。避妊をせず一般的な夫婦生活を行っている場合、全体の80%の夫婦が1年以内に赤ちゃんを授かり、2年以内になるとその確率は90%になります。上記の定義に当てはまるのであれば、「不妊症」ということになります。専門の医師に相談することをお勧めします。(臨床心理士)』


『不妊の原因は女性側では、排卵障害、卵管閉塞や狭窄、子宮筋腫やポリープ、子宮頸管からの粘液の分泌異常などがあります。男性側では射精不全、精子の数が少ない、運動率が悪くなっている場合などがあります。不妊の治療には、ぜひご夫婦で取り組んでください。(産科婦人科・医師)』


男性に精子が少しでもあれば、不妊治療は可能!

人工授精や体外受精の技術は年々進歩しています。男性側が無精子症でない限り不妊治療によって妊娠することが可能です。

『男性不妊の多くは、無精子症、乏精子症、精子無力症など精子を作り出す機能自体に問題があります。その場合、人工授精、体外受精、顕微授精などによって妊娠を目指す対応策がとられる場合が多いです。現在その分野における技術発達は目覚ましく、妊娠の確率は格段に上がっている印象です。(臨床心理士)』


『不妊が男性側の問題で万が一無精子症であれば、妊娠することは不可能ですが、精巣内に精子が存在していれば顕微鏡受精などで妊娠は可能になります。精子の数が少なかったり、運動率が悪くても質のいい精子を選んで受精させることができます。この場合、体外受精や人工授精を行います。(産科婦人科・医師)』


『後天性の男性不妊(勃起不全や射精不全)の場合は、生活環境を整えたり、食生活を見直すことで改善できる場合があります。WHOでは精液1ml中に1500万個以上の精子が存在し、前進運動率32%以上が理想とされていますが、わずかでも精子が見つかれば妊娠は可能と考えていいでしょう。(産科婦人科・医師)』


不妊治療の大変さを考えるとそれだけで不安になりますし、もしご主人に原因があった場合に治療に協力してもらえるかどうかも気になりますね。医師が勧めるように、まずご夫婦で専門家に相談してみましょう。