抗がん剤は、生殖器の正常な細胞を破壊してしまうことがあり、その影響は数年〜生涯に渡ることもあります。抗がん剤治療後に妊娠しにくくなるのは当然ですが、実際の妊娠の可能性について専門家の見解をお聞きしました。

3歳児のママからの相談:「パートナーの抗がん剤治療後奇跡的に妊娠。もう一人欲しいけど可能?」


『夫50歳、私38歳です。夫が40歳の時にガンを患い抗がん剤治療を受け、その際に主治医からは、年齢的にも病気・治療の内容的にも今後は妊娠の確率はほぼないと言われましたが、7年後自然に子どもを授かることができました。子どもが3歳になったので、可能であれば次の子を考えたいのですが、授かる可能性はありますでしょうか?それとも第一子が奇跡だったと捉えあきらめた方が良いのでしょうか。(30代・女性)』

妊娠は可能!ただし抗がん剤治療と加齢による影響は否定できない

妊娠の確率に関しては、抗がん剤の影響によるご主人の精子の状態に加え、ご夫婦の加齢による妊娠率の低下も考慮する必要があります。

『加齢や抗がん剤治療によって、ご主人様の精子を作り出す機能が低下していると考えられます。しかし過去に自然妊娠しておられるので、ご主人は無精子症ではありません。乏精子症、精子無力症である可能性はありますが、タイミング法、人工授精、体外受精、顕微授精といった不妊治療によって妊娠できる可能性は大いにあります。男性不妊に対する現代の技術発達は目覚しく、「精子さえ見つかれば、妊娠できる!」とさえ言われます。(臨床心理士)』


『高齢になると自然妊娠の確率はさがり、35歳で18%、40歳になると5%まで減少します。また妊娠できても、流産や早産、ダウン症などの奇形児のリスクが高まります。上のお子さんは自然妊娠だったのですから、妊娠の可能性は0ではないと思います。(産科婦人科・医師)』


妊娠しやすい体づくりを心掛ける。ご夫婦で不妊治療の相談を!

妊娠の確率を上げるには、男女ともに妊娠しやすい健康な身体作りをすることも大切です。早めにご夫婦で専門の医療機関で相談することをお勧めします。

『妊娠しやすい体をつくるために、葉酸を含む食品を中心に、カルシウム・ビタミン・鉄分・植物性タンパク質など、バランスの摂れた三食の食事を心がけてください。肥満の方は、黄体ホルモンが脂肪に取り込まれてしまい妊娠しにくくなりますから、肥満を予防しましょう。(医師)』


『妊娠しやすくするには、体を冷やさないようにすること、適度な運動を行って血行をよくすることが大切です。基礎体温を測り、排卵の時期にタイミングを計りましょう。また、ご主人の精子のこともあるので、ご夫婦で不妊外来の受診もお勧めします。(産科婦人科・医師)』


抗がん剤の影響で妊娠しにくいとはいえ、妊娠が可能であることは確かなようです。ますご夫婦でよく相談して、不妊治療の可能性についても専門家に相談してみてください。