赤ちゃんはできるだけ母乳で育てるのがよいと言われていますが、産後ママの悩みとして特に多いのが母乳にまつわるものです。今回はスムーズな母乳育児開始のために妊娠中からできること、そして産後よい母乳を出すためにできることをご紹介します。

産後の母乳育児に備えて、妊娠中からできること

赤ちゃんが生まれて初めて口にするのが母乳です。母乳はママの体の中で時間をかけて作られるので、産後すぐに始まる母乳育児に備えて妊娠中からケアしておくとよいでしょう。

□貧血が悪化しないよう注意する
母乳は血液から作られますが、妊娠中はどうしても貧血になりやすいうえにお産によって多くの血液が失われてしまいます。妊娠中の貧血が重症だと産後母乳が出にくくなることがあるので、少しでも貧血を解消できるよう毎日の食事などに気を配りましょう。貧血対策用の鉄剤を病院で処方されている場合は、欠かさずに服用しましょう。

□少しずつ乳首の手入れや母乳マッサージをする
かかりつけの医師から許可がでたら、体調のよいときに少しずつ乳首の手入れや母乳マッサージを行いましょう。妊娠中からケアしておけば、産後スムーズに母乳が出やすくなります。ただし乳首や乳房への刺激が子宮収縮につながることがあるので、切迫早産などのリスクがある人は行わないようにしましょう。もしお手入れ中にお腹の張りや体調の変化を感じた場合は、すぐに中止しましょう。

【乳首マッサージ】片方の手で乳房を下から支え、反対の手の親指〜中指で乳首の根元をやさしく押してマッサージします。まんべんなくマッサージできるよう、少しずつ位置をずらしながら行いましょう。
【乳房マッサージ】両方の乳房を手で支え、乳房の両脇に親指を沿えながら乳房全体を軽く外側へ引っぱります。その後片方の乳房を両手で包み込み、手のひらを少しずつ動かして10回ほど優しくマッサージします。(反対側も同様に)

質の良い母乳づくりに役立つ食事

妊娠中のきびしい食事制限の反動で、産後は好きなものを好きなだけ食べたくなるのも無理はありません。しかし、母乳の質はママの食生活に大きく左右されます。

□高たんぱく・低カロリーな食材と水分を意識して摂ると良い
サラサラの母乳を作るためには、白米・大豆製品・海藻類・根菜類・脂身の少ない肉(鶏ささみ・豚の赤身など)・白身魚・貝類などを積極的に摂るとよいと言われています。
また母乳を出すことで水分不足になりやすくなるので、ノンカフェインの飲料や味噌汁・野菜スープなど汁気の多いメニューでこまめに水分補給しましょう。

□油っこいものや刺激物は控えめに
高脂肪・高カロリーの食材を摂りすぎると、どろっとした質の悪い母乳が出て赤ちゃんが飲んでくれなくなったり、乳腺炎を引き起こしたりすることがあります。脂身の多い肉や揚げ物など油っこいもの、洋菓子全般、乳製品は控えめにしましょう。また、香辛料やカフェインなども母乳の質を下げやすいので摂りすぎに注意しましょう。
とはいえ、必要以上に食事制限するとかえってストレスがたまってしまいます。時々の楽しみとしてであれば、これらの食材を少し摂ってもよいでしょう。

母乳が出ない・少ないと感じたとき試してみたいこと

赤ちゃんに乳首を吸われる刺激によって母乳が作られやすくなり、また作られた母乳がスムーズに出やすくなります。母乳が思うように出ないと感じたら、乳首に負担がかからない程度に授乳回数を増やしてみましょう。
乳管が細いことや何らかの原因で詰まることも、母乳が出にくくなる原因のひとつです。赤ちゃんがうまく飲めなくなるだけでなく乳腺炎の原因にもなるので、母乳を出しやすくするために母乳マッサージをしてみましょう。自分でマッサージしても解消されない場合は、母乳外来などに相談しましょう。

いかがでしたか?母乳育児を目指すことは、赤ちゃんのためだけでなく産後の体の回復を助けるためにもとても良いことです。しかし、母乳育児にこだわりすぎてストレスをためてしまっては本末転倒です。最近の粉ミルクは母乳に劣らないほど品質が向上しているので、必要に応じて上手に取り入れながら育児を進めていきましょう。