無事出産を終えた後も、約1週間は病院で過ごすことになります。産後2時間後までは経過観察のため、分娩室で過ごしますが、その後異常がなければ、すぐに病室に移動することが多いようです。今回は出産直後の入院生活について詳しく紹介します。

出産直後から産後2時間は分娩室で安静にする

出産直後、医師によって子宮底の高さや収縮状況、出血量などの観察が行われます。ママや赤ちゃんに異常がない場合は、分娩台で初めての授乳を行うこともあります。初回の観察で異常がなくても、産後2時間までは出血の危険性が高いため、分娩室で過ごすことが多いようです。経過観察に問題がなく、外陰部の消毒が終了した際には病室に戻ります。

出産当日から自力での歩行が必要

病室に戻ってから、基本的には自力での歩行するよう言われます。出産直後の早期歩行には、子宮収縮の促進や産褥静脈血栓症予防の効果があります。

◆子宮収縮
子宮は出産を終え、胎盤が外に出ることで勢いよく収縮し、元のサイズに戻ろうとします。子宮の収縮が終わるまで約6週間かかります。子宮収縮が十分に行われないと、子宮復古不全による大量出血のリスクが高まります。

◆産褥静脈血栓症
血管に血栓が詰まり、血の流れが悪くなる病気を血栓症といいます。産褥静脈血栓症には以下の種類があります。

(1)表在性静脈血栓症
出産直後に発生する血栓症のうち、約70%が表在性静脈血栓症です。皮膚直下にある静脈に沿って足関節の内側から膝関節にかけて起こる血栓症で、線状の発赤や熱感、疼痛などの症状が現れます。

(2)深部静脈血栓症
肺に血栓ができることで生じる肺塞栓症は帝王切開による出産、肥満などが原因で発症する病気です。肺塞栓症を発症している場合、約70%が併発している血栓症が深部静脈血栓症です。下半身や、骨盤の左側が頻発部位で、下半身のむくみ、腫れなどといった症状が現れ、特にふくらはぎの圧痛、疼痛などが起こります。

出産直後に受けるさまざまな指導

出産直後から、赤ちゃんを育てていくためのさまざまな指導を受けます。

(1)授乳指導
赤ちゃんの抱き方や、授乳方法、乳房マッサージなどが授乳指導に含まれます。乳房マッサージは母乳の出を良くするためのマッサージ方法です。授乳は産後1日目から開始することが多く、赤ちゃんが泣いた際に授乳する癖をつけることで母乳の分泌量を増やす効果が期待できます。

(2)産褥体操
産褥体操は妊娠や出産によって変化した子宮などの機能が元に戻るよう促したり、血液の循環を良くする効果が期待できる体操です。経過が順調な場合は産後1日目から開始することもあるようです。

(3)沐浴指導
産後2〜4日目頃に受けるのが沐浴指導です。看護師や助産師の指導の元、赤ちゃんを入浴させる手順や目的を覚えます。沐浴には赤ちゃんを清潔な状態にするだけでなく、新陳代謝を活発にする、全身状態の観察、ママとのスキンシップなどといった目的もあります。

出産直後は身体を元に戻すためや、赤ちゃんとの生活をスタートさせるために重要な準備期間です。病院での指導をしっかり聞き、退院後スムーズに日常生活に戻れるようにしましょう。