産後の身体は妊娠前の状態に戻ろうとするため、さまざまな変化を遂げます。中には体調不良を訴えるママもいるようです。産後8週間までの産褥期は体調が優れないことが多いですが、この期間を超えて不調が続く場合は注意が必要です。今回は産後の体調不良について紹介します。

産後8週間までは体調不良を訴える場合が多い

子宮の収縮やホルモンの分泌など、出産を終えた身体は妊娠前の状態に戻ろうとするため、さまざまな変化を遂げます。妊娠前の状態に戻るには産後8週間かかるといわれており、この時期を産褥期といいます。身体の変化に伴い、産褥期は体調不良を訴える場合が多いですが、産褥期を超えても体調不良が続く場合もあります。このことを「産後の肥立ちが悪い」といいます。

分娩時の細菌感染が原因で発症する産褥感染症

主に分娩時にできた傷から細菌に感染することで起こる病気を産褥感染症といいます。産褥感染症には以下の3つがあります。

(1)産褥熱
分娩から24時間以降、産後10日までの期間中に2日以上38度を超える発熱があるものを産褥熱といいます。産褥熱は前期破水、分娩時の頻繁な内診、子宮内操作、縫合手術など感染源はさまざまなものが考えられ、その特定は困難ですが、外陰や膣、頸管からの子宮内感染が最も多いようです。

(2)尿路感染症
腎臓から尿道までの尿路に起こる感染症です。急性腎盂腎炎(きゅうせいじんうじんえん)や急性巣状細菌性腎炎(きゅうせいすじょうさいきんせいじんえん)などがあり、発熱、腰痛、吐き気、食欲不振、尿の濁りなどといった症状が出ます。
出産を終えると、膀胱麻痺や膀胱粘膜のむくみ、骨盤底筋の緩みなどにより尿のうっ滞や残尿感を起こしやすくなることや、分娩時にできた裂傷の痛みにより、排尿時にいきめないことなどが原因といわれています。

(3)乳腺炎
乳腺が詰まり、炎症が起きている状態のことを乳腺炎といいます。母乳が生成されているにもかかわらず、外に出すことができないため、痛みや発熱などの症状が出ます。全体の4分の1のママが乳腺炎を発症するといわれています。

その他の病気や症状

(1)子宮復古不全
通常、収縮するはずの子宮が何らかの原因により収縮していないかそのスピードが遅い状態が子宮復古不全です。悪露の量がなかなか減らない場合があり、大量出血のリスクもあるため注意が必要です。

(2)産後うつ
育児へのプレッシャーや不安などによりストレスを感じ、うつ状態に陥ることを産後うつといいます。産後うつの発症には産後分泌されるホルモンの影響も指摘されています。

(3)尿漏れ
産後は子宮による膀胱の圧迫や骨盤周りの筋肉の緩みなどが原因で尿漏れが頻発します。産後の尿漏れは腹圧性失禁が多く、くしゃみや咳をしたときなどお腹に力が入ったときに発生します。

(4)腰痛
妊娠前、大きくなったお腹を支えるためにとっていた姿勢の癖が産後も残っている場合、腰痛を引き起こします。また、腰痛には骨盤の歪みや筋肉の衰え、血行不良、ストレスなどもかかわっています。

これらの症状が長く続く場合はかかりつけの医師に相談しましょう。