妊娠、出産に伴い子宮は元のサイズの約16倍大きくなります。大きくなった子宮は出産を終えると6週間かけて収縮しますが、その間に悪露や後陣痛などの症状が現れます。今回は産後に起こる子宮収縮とそれに伴う諸症状について紹介します。

産後子宮は6週間かけて収縮する

子宮は縦約7cm、横約4cm、壁の厚さ約2cmの卵のような形をしたとても小さな臓器で、骨盤の奥底にあります。子宮は赤ちゃんの成長に伴い大きくなり、妊娠後期になると縦約40cm、横約24cmまで成長します。このときの容積は約5000ml、重さは約1kgといわれています。

出産を終え、胎盤が排出されると子宮は6週間かけて元のサイズに戻ります。

【産後の子宮(大きさ/重さ)】
◆出産直後:約15cm / 約1kg
◆産後1週間:約13cm / 約500g
◆産後2週間:約10cm / 約350g
◆産後3〜4週間:約9cm / 約200g
◆産後6〜8週間:約7cm / 約60g(元のサイズ)

子宮収縮に伴い生じる症状

子宮収縮に伴い、産後6週間までの間に起こる主な症状は以下の2点です。

(1)悪露
悪露は出産時に剥がれた子宮内膜のかけらや卵膜、産道から出た分泌物が混じって出てくる出血です。出産直後から産後1カ月までの間に発生し、以下のように変化します。

【悪露の変化】
◆産後1日:出血量は多く鮮血です。
◆産後2、3日:赤褐色に変化し、出血量は少し減ります。
◆産後1週間:茶褐色に変化し、生理程度の量になります。
◆産後2週間:黄色か白色のクリーム状に変化し、おりもののような見た目です。徐々に量が減り、産後約1カ月で消失します。

悪露の量は個人差がありますが、総量の目安は約500〜1,000mlです。経産婦に比べ初妊婦の方が、自然分娩に比べ帝王切開の方が量が多く、長引きやすいです。出産の回数が増えるほど悪露の出る期間が短くなる傾向にあります。また、赤ちゃんの出生体重に比例し、悪露の量が増えることも分かっています。

(2)後陣痛
子宮が収縮する際に伴う強い痛みを後陣痛といいます。子宮の収縮スピードが早い方が痛みを感じやすいようで、初産婦に比べ、子宮の戻りが早い経産婦の方が強い痛みを伴う傾向にあります。また、母乳育児をしている場合もホルモンの分泌が活発になるため、子宮収縮が早まり、後陣痛が起こりやすいです。

正常な子宮収縮が起こらない子宮復古不全

出産直後、子宮の中の胎盤が剥がれ落ちた部分は血管がむき出しになっており、出血しています。この出血は子宮収縮によって止まる仕組みになっています。子宮収縮が十分に行われないと、止血することができないため、悪露の量が増える、悪臭を伴うなどの異常が見られます。これが子宮復古不全です。

子宮復古不全はそのままにしておくと大量出血につながる恐れがあるため、注意が必要です。産後4日を過ぎても鮮血が出て出血量が減らない場合や、悪露に悪臭がある場合はかかりつけの医師に相談しましょう。