産後に起こりやすい身体のむくみは自然に消えていくものの、だるさや疲れを早く取りたい人も多いのではないでしょうか。むくみは西洋医学では病気に当たらないため、東洋医学の漢方薬で身体の不調を整えて症状を改善しましょう。

産後に身体がむくむのは、身体が水分を貯めようとするため

産後に身体がむくむという女性はたくさんいます。むくみの症状は健康上の問題があるわけでは無く、むしろ身体が必要な水分を溜めておこうとする正常な働きです。ところが、出産時の出血や羊水の排出で大量の水分が急に無くなってしまうと、必要以上に水分を身体に溜め込もうとする働きが起こります。これがむくみの原因になると考えられています。

さらに、産後のむくみには生活パターンの変化も影響していると考えられています。産後のお母さんは赤ちゃんに母乳を飲ませる新しい仕事が始まります。特に新生児は1?2時間置きに母乳を飲むため、お母さんは横になって休める時間が圧倒的に減り、いつも起きている状態が続きます。このため重力の影響で下半身に血液やリンパが溜まりむくみやすくなるのです。その他に、母乳を作るために体内の水分が使われ、水分不足を防ぐためにむくみが起こるともいわれています。
 

産後のむくみに処方される漢方薬

産後のむくみは全身のだるさや疲れが取れないといった症状を引き起こすため、忙しいお母さんにとっては辛い症状です。ただし、むくみは西洋医学では病気に当たらないため、病院に行っても治療らしい治療は受けられないケースがあります。その代わりに効果があるのが東洋医学で使われている漢方薬です。産後のむくみに効くとされる漢方薬には、おもに以下のものが挙げられます。

1.当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
当帰(とうき)、川?(せんきゅう)、芍薬(しゃくやく)、沢瀉(たくしゃ)、茯苓(ぶくりょう)、朮(じゅつ)といった生薬が配合されています。妊娠中や産後の不調にまんべんなく効くといわれ、むくみにも効果があります。

2.柴苓湯(さいれいとう)
柴胡(さいこ)、黄ごん、半夏(はんげ)、人参、甘草(かんぞう)、生姜、大棗(たいそう)、猪苓(ちょれい)、茯苓(ぶくりょう)、蒼朮(そうじゅつ)、沢瀉(たくしゃ)、桂皮(けいひ)といった生薬が配合されています。体内の水分循環を改善する働きがあるため、産後のむくみにも効果があるとされています。尿が出にくい人は症状が改善する場合があります。

3.防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
防已(ぼうい)、黄耆(おうぎ)、蒼朮(そうじゅつ)、生姜、大棗(たいそう)、甘草(かんぞう)といった生薬が配合されています。身体の水分循環を改善し、疲れや痛みを和らげる働きがあります。尿は出るもののむくんでいる人、汗をかいて疲れやすい人におすすめです。
 

漢方薬を購入する時の注意点

産後のむくみを改善するために漢方薬を病院で受け取りたい場合は、漢方薬を処方する産婦人科や婦人科、クリニックなどを受診しましょう。中には漢方薬を処方していない病院もあるため、事前にホームページで確認したり電話で問い合わせておきましょう。漢方薬は保険がきかないイメージがありますが、現在では多くの病院が保険適用内で漢方を処方しています。

さらに、漢方は漢方薬局で購入することが出来ます。その場合は症状を伝え、自身に合った複数の生薬を配合して漢方薬を作ってもらうことが出来ます。病院に行かなくても直接薬局で購入できるため、時間が無い人や症状が軽い場合などにおすすめです。直接足を運ぶことが難しい人は、インターネットで漢方薬を購入することも出来ます。その場合、医薬品の個人輸入代行という形で販売している業者が多くあるため、欲しい漢方薬を探してみましょう。

このように、漢方薬はより手軽に手に入りますが、服用する時は決められた用法・容量を守ることが大切です。病院を受診しない場合は特に自己判断で飲む量を決めず、服用時の注意点を販売元に確認しましょう。