体外受精は、精子と卵子をシャーレの中で受精させ受精卵を子宮に戻す方法です。施術方法はドクターの方針や患者の状態によって異なるので医療機関や個人によって差があります。体外受精の現状を専門家にお聞きしました。

30代の女性からの相談:「体外受精の方法に関する正確な情報が欲しい。指針となる基準はある?」


『体外受精の方法において、主に考えるのは採卵方法と移植方法です。年齢がいくつで、いくつくらい卵胞があったらどの誘発方法を選び、どの薬や注射を使って採卵するのかや、移植方法も方法を理解していても、実際自分に何が行われるかはその時にならないと、全くわかりません。不明点が多すぎるのと大金が動くため情報を開示する必要があると思うのですが、明確な治療方法のガイドラインなどあるのでしょうか。(30代・女性)』

基本方針はあるが、ドクターの方針や家族の希望が基準となる場合も!

実際、体外受精に関するガイドラインはあるものの明確にマニュアル化された手順や適用の指針はありません。自由診療であり、妊娠という目的を達成するためにドクターや患者、家族の意向が重視される傾向にあります。

『日本産婦人科学会では、体外受精の移植胚に関して体外受精の後、移植できる胚の数は、「35歳未満であれば1個のみ」、「女性が35歳以上」もしくは「35歳未満でも、これまで2回の胚移植でも妊娠が成立しなかった場合、3回目より2個」を許容するというガイドラインを出しています。これ以外については、各々のドクターの方針に拠ります。(臨床心理士)』


『体外受精は、卵子を体外で受精させて子宮に戻す不妊治療のひとつです。体外受精に至るまでには生活環境を見直し、基礎体温を測りタイミングを図ったり、排卵誘発剤を使って自然妊娠を試みます。このような初期の段階を経ても約1年ほど妊娠しない場合は、体外受精や人工授精に踏み切ります。年齢がいくつでいくつくらいの卵胞があればという明確なマニュアルはなく、本人や家族の状態や希望に合わせます。(産科婦人科・医師)』


自分に合った医療機関・ドクターを探してよく相談する!

不妊治療はドクターとの二人三脚です。信頼できる医療機関、コミュニケーションの取りやすいドクターを探すのは大切なことです。

『不妊症の治療には、個人の症状や経済的問題などを考慮して、自身にあった治療法を優先していきます。個人差があり治療の途中で新たな問題が発生したり、事情が変わることもあるため体外受精に関するガイドラインはありますが、マニュアル通りにいかないのも現状です。保険がききませんから、費用は高額になります。治療を進めるにあたっては、医師や家族とよく相談してください。(産科婦人科・医師)』


『各々の病院が開催している体外受精についての勉強会や説明会に参加し、自分が納得できる方針の下で不妊治療が行われている病院、ドクターを選択すべきかと思います。不妊治療の過程では、様々な不安、疑問が湧くためそれらをその都度ドクターに相談することをお勧めします。不妊治療は、ドクターと当事者との2人3脚で進めていくものです。(臨床心理士)』


不妊治療、特に体外受精には多額の費用が掛かり、妊娠するまでには大変な苦労を経験する方も多いでしょう。事前に正確な情報を集めておくことでドクターとの信頼関係も築きやすくなります。