「不妊症かも」という不安が頭をよぎっても、夫婦そろって病院に行くのは意外と難しいですね。今回の相談者の方は、夫が忙しく自分一人で産婦人科に通院したいが可能かどうか悩んでいます。

20代女性からの相談:「夫は忙しいので、私一人で通院したい」


『結婚5年目でまだ子どもに恵まれませんが、夫はタイミング次第だと真剣に聞いてくれません。不妊治療となったらいずれは夫も同行してもらうことになるのでしょうが、仕事が忙しい夫を休日病院に連れ出すのも申し訳ないので、まず私一人で産婦人科に行きたいのですが可能でしょうか。(20代・女性)』

不妊症について

多くの人々が不妊症に苦しんでいる現代。そもそも不妊症とは、どのように定義づけられているのでしょうか。専門家にうかがってみましょう。

『日本産婦人科学会では、結婚した夫婦が赤ちゃんを欲しいと思い、避妊を行わずに一般的な夫婦生活を行っているにもかかわらず1年以上赤ちゃんを授かることができない状態を不妊症と定義しています。相談者さんが上記の定義にあてはまるのであれば、「不妊症」であることが考えられます。(臨床心理士)』


『確かに妊娠はタイミングであるという面もあります。しかしながら5年間一般的な夫婦生活がありながら妊娠しないのは、不妊ともいえる状況と考えられるでしょう。(看護師)』


『一般的に、避妊を行わず一般的な夫婦生活を行っている場合、全体の80%の夫婦が1年以内、2年以内では90%の夫婦が赤ちゃんを授かることができるといわれています。(臨床心理士)』


まずは夫婦で認識を合わせる

ご主人を気遣って、なるべく一人でなんとかしたい相談者さん。実際、女性側だけが病院で検査、治療を受けることについて、医療従事者はどのように考えているのでしょうか。

『ご主人をいたわる気持ちも理解できますが、夫婦で同じ方向を向いていらっしゃるでしょうか。女性だけでなく、男性にも不妊の原因がある場合もあります。些細な認識の違いが、後々大きな気持ちのズレにつながってしまわないか心配です。(看護師)』


『不妊症の原因は、約40%が女性側に約25%が男性側にあり、約25%は男女双方にあるといわれています。この数値を考えますと、ご主人も一緒に受診する必要があるのではないでしょうか。もし、女性側に原因があったとしても治療を進めるにあたっては、現実的・身体的・心理的なサポートが必要です。ご主人の受診なしに不妊治療に臨むことは治療上、得策とはいえません。(臨床心理士)』


妊活はこれから家族を育んでいく大切な段階です。たとえ不妊の原因がどちらにあったとしてもお互いをサポートしあい、二人三脚で乗り越えていきましょう。