男性の不妊の原因として知られる乏精子症。ご主人が乏精子症の場合、妊娠のために体外受精が選択されることも多いようですが、どの方法を選べば成功の確率が高いのでしょうか。

30代女性からの相談:「体外受精での移植方法について」


『主人の乏精子症がわかり、体外受精することになりました。体外受精には初期胚移植、凍結せずに移植する方法などいくつか種類があるようです。現在通っている不妊治療専門病院では凍結胚盤胞を融解し移植する方法をとっているそうですが、費用が高額なので悩んでいます。どの方法が妊娠率が高いのでしょうか。(30代・女性)』

一般的に、凍結融解胚移植のほうが妊娠率は高い

体外受精にはいくつかの種類がありますが、チャレンジするからには確率が高いものを選びたいもの。個々の状況にもよりますが、専門家の意見をうかがってみましょう。

『体外受精は大きく分けて新鮮胚を戻す方法と、凍結融解胚を戻す方法があります。凍結した胚を戻す方法は、子宮環境がよりよい状態になっているのを確認してから戻すので、新鮮胚移植に比べ妊娠率が高まっています。(産科婦人科医師)』


『日本産科婦人科学会への報告をまとめたデータによると、新鮮胚移植での妊娠率は21.9%、凍結融解胚移植での妊娠率は33.7%となっています。(産科婦人科医師)』


『初期胚移植は、採卵周期の培養2〜3日目の受精卵を戻します。また、培養5日目の受精卵で良好な胚盤胞を用いる胚盤胞移植は着床率が高いので、35歳以上の方にはこちらをすすめているところもあります。 (産科婦人科医師)』


『現在は新鮮胚移植よりも凍結胚融解移植を行う施設が増えており、その方が有効性も高いといわれています。医療者側としても患者さんの不利益になるような方法を選択することはないと思いますので、現在通院されている施設で提案されている方法は不妊治療を受ける方が最も妊娠できる確率が高いものを提案していると思ってよいでしょう。(看護師)』


医師とよく相談して決定を

体外受精の方法は、さまざまな要素から提案されるようです。費用の面やスケジュールなど、相談しながら進めることが最終的な治療方法の選択には不可欠です。

『おっしゃるように治療にはある程度の費用がかかります。初期の段階で戻すか、生命力のある受精卵かを判断するために培養してから戻すかは、胚の数やグレードを元に医師とよく相談して決めなければなりません。(産科婦人科医師)』


『体外受精を行うにあたって負担する金額は少なくありません。体外受精が成功する確率は年齢、施設ごとの成績なども影響しますが、20〜40%程度といわれています。(看護師)』


あくまでも数値データ上での確率ではありますが、一般的に凍結融解胚移植のほうが成功率が高いとのことです。状況にもよりますので、まずは医師やパートナーとよく話し合って決定しましょう。