女性の不妊の原因の一つに、黄体機能不全が挙げられます。これは黄体ホルモンの異常で子宮内膜が十分に成熟せず、受精卵が着床しにくく、流産しやすい状態になることです。このようなケースの場合の妊娠後の経過について、専門家にお聞きしました。

妊娠5カ月目の妊婦さんからの相談:「黄体機能不全があった場合、妊娠経過に異常が起こりやすいのは本当?」


『黄体機能不全だったため、いつもの周期よりも排卵日が常に4、5日遅く来ていました。排卵に問題があると、妊娠継続が難しいと聞いたことがあり、今妊娠18週で経過は順調ですが不安です。排卵に問題のあった妊婦が問題のない妊婦に比べて妊娠経過に異常が起こることが多いというのは本当ですか。もし起こるなら、妊娠何週目までが特に注意すべき時期ですか。(20代・女性)』

流産しやすい…でも安定期に入れば安心!

黄体ホルモンは妊娠の維持に必要なホルモンです。黄体ホルモンが不足する黄体機能不全になると、妊娠初期に流産しやすいというリスクがあります。しかし、すでに安定期に入っている場合には、問題ないようです。

『黄体機能不全や卵巣機能が低下している場合は、卵子が充分に成長できず、排卵が遅れることがありますが、4〜5日の遅れでしたら心配ないと思います。そもそも質の悪い卵子では妊娠できませんし、妊娠したとしても、初期の段階で流産してしまいます。また、妊娠が継続しても赤ちゃんに障害がでることはないと言われています。順調に安定期に入っているのでしたら、卵子の質は悪くないでしょう。(医師)』


『不妊の原因としてよく知られている黄体機能不全ですが、流産の原因になることもあります。子宮の収縮を抑える黄体ホルモンが少ないと、流産しやすくなるようです。従って黄体機能不全に拠る流産を防ぐために、プロゲステロン投与やhCG治療によって、黄体機能を補充する治療が行われることがあります。(臨床心理士)』


順調な妊娠経過のために規則正しい生活を!

妊娠の経過に影響するのは、ホルモンだけではありません。普段の生活に気を配ることも、順調な妊娠経過のために必要です。

『妊娠経過に異常が起こるのは、食生活や運動不足なども関与していますし、お母さんの不安も赤ちゃんに影響します。今はバランスのとれた食事を心がけ、睡眠をしっかりとって、できる範囲での運動も行いながら、お腹の赤ちゃんが無事に産まれてくる準備を万全にしてください。(医師)』


妊娠中は、おなかの赤ちゃんが順調に育ってくれることを切に願うものです。黄体機能不全は流産を起こしやすい病気ですが、妊娠5カ月目の今は食事や運動、睡眠などに気を配り、不安やストレスをためないことが大切です。