妊娠前から妊娠初期にかけて葉酸を積極的に摂取することで、胎児の先天性異常のリスクを軽減できるといわれています。葉酸は妊娠初期だけではなく、妊娠後期の妊婦さんにも必要な栄養素です。今回は、妊娠後期に葉酸を摂取するメリットについて説明します。

妊娠後期の身体はどのような状態?

妊娠後期は妊娠8〜10カ月までの期間です。妊娠後期におけるそれぞれの時期の特徴は以下の通りです。

(1)妊娠8カ月
妊娠8カ月は出産への準備段階に入る時期です。赤ちゃんの体重は約1,300〜1,800gとなり、体長は約45cm近くまで成長します。

(2)妊娠9カ月
膨らんだ子宮により膀胱が圧迫され、頻尿気味になる、寝苦しさを感じるなどの変化が見られます。入院グッズの準備を済ませ、いつ入院しても良いようにしておきましょう。

(3)妊娠10カ月
臨月ともいわれる妊娠10カ月はいつお産が来てもおかしくありません。多くのママが37〜42週までの間にお産を迎えるといわれています。おしるしや破水、陣痛などはお産開始の合図になるため、見逃さないように注意しておきましょう。

妊娠後期に葉酸を摂取することで得られるメリット

妊娠後期に葉酸を摂取することで得られるメリットは、以下の通りです。

(1)悪性貧血を予防する
ビタミンB12と共に赤血球の細胞を生成する葉酸が不足すると、巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)を引き起こします。巨赤芽球性貧血を予防するには、ビタミンB12を一緒に摂取すると良いといわれています。

(2)免疫機能や消化管機能の健康を保つ
細胞分裂を促進する作用がある葉酸を摂取することで、免疫機能や消化管機能の健康を保つ効果が期待できます。これにより、口内炎や舌炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの予防ができます。

妊娠高血圧症候群に有効という意見も

葉酸には血行を促進し血圧を下げる働きがあることから、妊娠高血圧症候群の治療や予防に役立つ可能性が期待されています。妊娠高血圧症候群は妊娠を機に高血圧になり、尿たんぱくや血管障害、腎臓障害などを発症する病気です。妊娠中期頃から発症し始め、妊娠後期、出産後と症状が続きます。

東京大学院医学系研究科や名古屋市立大大学院では葉酸と妊娠高血圧症候群との関係性を探る研究が進められており、少しずつ葉酸が妊娠高血圧症候群に有効性を示すことが解明されているようです。

葉酸は妊娠後期の妊婦さんにとっても必要な栄養素です。葉酸を積極的に摂取し、万全のコンディションで出産に挑みましょう。