妊娠前や妊娠初期に葉酸の摂取が推奨されていることは、皆さんご存じだと思いますが、葉酸が必要なのはその時期だけではありません。葉酸にはさまざまな働きがありますが、妊娠中になりやすい貧血を予防する働きもあります。

妊娠中に貧血がよく起きるのはなぜ?

妊娠中の方の半数以上が経験するという貧血やめまい、立ちくらみ。妊娠前は貧血の経験がない方でも、経験する方は多いようです。妊娠に伴い通常の1.5倍の体内を循環する血液量が必要になりますが、酸素や鉄分を運搬する赤血球はそれに比例して増えるわけではありません。さらに、妊娠中は鉄分などが優先的に赤ちゃんに送られるため、ママの体は貧血状態になってしまいます。

貧血に葉酸が効果的って本当?

葉酸というと、妊娠初期に摂取すると二分脊椎症などの先天性異常のリスクを下げることで知られています。妊娠していない時は1日に240μg必要とされる葉酸が、妊娠中は480μgと2倍も必要とされます。

葉酸はビタミンの一種で、赤血球の合成を促す働きをしています。つまり、不足すると正常な赤血球を作ることができなくなってしまい、貧血を引き起こすことにつながるのです。赤血球の合成にはタンパク質、ビタミンB6やB12も関わっているため、貧血予防には葉酸以外にそれらの栄養素も同時に補うことが大切となります。食品からも摂取は可能ですが、つわりが長く続いて思うように食事ができない、葉酸を多く含む食品が苦手、栄養が偏ってしまうのが心配な場合は、補助的にサプリメントなどを利用して摂取してもよいでしょう。

また、一般女性では1日の推奨量が10.5mgの鉄分も、妊娠中期〜後期には18〜29歳で21mg、30〜49歳で21.5mgで、こちらも通常の2倍必要とされます。

妊娠中毒症の予防や赤ちゃんの成長にも必要

葉酸には、貧血予防以外にも妊娠後期にかかりやすい妊娠中毒症を予防したり、赤ちゃんの成長を促す働きもあります。妊娠中のママとお腹の中の赤ちゃん、どちらにも欠かせない栄養素です。

まとめ
妊娠前や妊娠初期に限らず、妊娠中には欠かせない栄養素だということがおわかりいただけたでしょうか。過剰摂取には注意しながら、他の栄養素と同時にうまく補い、ママも赤ちゃんも元気に過ごしましょう。