授乳中は絶えず母乳が作られますが、何らかの原因で詰まることがあります。その結果、しこりが生じることがあります。乳がんでもしこりが現れるので、まずはしこりの性状を観察しましょう。今回は、授乳中に現れるしこりの原因と対処法について解説します。

授乳中に生じるしこりの原因

授乳中にしこりが生じる主な原因は母乳の蓄積です。母乳が出ていない状態でしこりが生じた場合は、乳房を氷で冷やしたり赤ちゃんに吸わせることで症状が緩和されます。母乳がある程度出ているにも関わらずしこりが生じた場合は、残乳が原因の可能性があります。しこりに圧を加えながら授乳し、引き続き乳房を氷で冷やしましょう。残乳が出ると、しこりが少しずつ小さくなります。

乳栓が疑われる

残乳が出たにも関わらずしこりが改善されない場合は、母乳が詰まる乳栓が疑われます。母乳が詰まることで「急性うっ滞乳腺炎」を起こす場合があります。乳管が狭い場合や断乳や卒乳により母乳を飲ませなくなることでリスクが高まります。急性うっ滞乳腺炎では、しこりの他に次のような症状が現れます。

(1)乳房が全体的に赤くなる

(2)触ると痛む

(3)乳頭に詰まった母乳が見える

(4)微熱

また、悪化すると高熱が出ることがあります。乳頭にある水泡が潰れた場合は乳腺が細菌感染を起こすことがあります。水泡が生じていなくても、傷があれば感染する場合があります。これを「化膿性乳腺炎」と呼び、急性うっ滞性乳腺炎が進行して起こることもあります。化膿性乳腺炎では、しこりの他に次のような症状が現れます。

(1)乳房が激しく痛む

(2)乳房が腫れる

(3)全身が震える

(4)悪寒

(5)高熱

(6)母乳に血液が混ざる

(7)血液を含む膿が出る

授乳中に生じるしこりの原因のほとんどが乳腺の詰まりによるものです。乳腺の詰まりにより生じたしこりは、弾力性があるのが特徴です。乳がんの場合は、ごつごつとして硬く、発熱や乳房の痛みなどの症状が現れません。

乳腺炎の予防に効果がある食品や飲料

乳腺炎の予防のために、次のような食品や飲料を摂りましょう。

(1)白米

(2)鶏肉

(3)大豆製品

(4)海藻類

(5)白身魚

(6)果汁100%ジュースやお茶

逆に、次のような食品は母乳の質を低下させ、詰まりやすくするといわれています。

(1)菓子パン類

(2)ラーメンやスパゲティー

(3)牛肉や豚肉

(4)青魚や赤身魚

(5)ケーキやチョコレート

(6)カフェインの含有量が多い飲料

(7)炭酸飲料やスポーツドリンク

<まとめ>
授乳中にしこりが生じても基本的には心配いりません。母乳が詰まることにより生じたしこりは、母乳の出を良くすることで改善します。放置すると化膿性乳腺炎や急性うっ滞性乳腺炎に進行するので、注意しましょう。