授乳中は乳房にしこりが生じることがあります。母乳に異常が現れた場合は乳腺が化膿している恐れがあるので、早めに受診することをオススメします。乳がんや乳腺症など腫瘍が原因でしこりが生じる場合があります。今回は、乳房に生じるしこりの原因と母乳の変化について説明します。

乳房にしこりが生じる原因

授乳中にしこりが生じる主な原因は母乳の詰まりです。母乳の詰まりを放置すると「急性うっ滞乳腺炎」を起こし、次のような症状が現れます。

(1)しこりが生じる

(2)乳房が赤くなる

(3)乳頭に詰まった母乳が見える

(4)発熱

初産だと乳管が狭いために母乳が詰まりやすいといわれています。卒乳や断乳により、母乳を出す頻度が減ることで起こりやすくなります。

「化膿性乳腺炎」は、乳腺が細菌感染することで起こります。授乳の態勢が悪いと、赤ちゃんの歯で乳頭が傷つき、細菌感染を起こすリスクが高まります。化膿性乳腺炎は急性うっ滞性乳腺炎が進行することで起こる場合があり、次のような症状が現れます。

(1)乳房が激しく痛む

(2)乳房が大きく腫れる

(3)全身が震える

(4)悪寒

(5)発熱

(6)母乳に血液が混ざる

(7)しこりが生じる

しこりの解消方法

しこりは、母乳の分泌を促すことで解消できます。赤ちゃんに母乳を積極的に与えましょう。空腹時に母乳を多く吸うため、しこりがある乳房から先に与えることで効率よく詰まりを解消できるでしょう。それでも母乳を出し切ることができない場合は、搾乳器で絞り出すと良いでしょう。また、入浴中にしこりのある乳房をマッサージするのもオススメです。

母乳の詰まり以外の原因

乳房のしこりは、母乳の詰まり以外に次のような原因で現れます。

(1)乳腺症
良性の硬いしこりが現れます。特に30〜40代に多いといわれています。生理前にしこりが目立ち、生理が始まると治まることが一般的です。

(2)線維腺腫
乳腺に生じる良性の腫瘍で、特に10〜20代に多くみられます。加齢と共に消失することがほとんどですが、稀に巨大化することがあります。

(3)乳がん
乳がんのしこりは硬く、押しても動きにくく、痛まないのが特徴です。進行すると痛む場合があります。

<まとめ>
授乳中に生じる乳房のしこりの原因は、母乳の詰まりであることがほとんどです。また、乳腺症や線維腺腫など良性の腫瘍の場合もあります。乳がんの疑いも否めないので、しこりが生じた場合は受診をオススメします。