妊娠初期は胎児の中枢神経系の器官が形成される時期なので、葉酸を積極的に摂取することが推奨されています。しかし、とりすぎには注意が必要です。ここでは、妊娠中の女性に必要な葉酸の量と、とりすぎによるリスクについて説明します。

妊娠初期は葉酸の摂取不足に注意しよう

妊娠初期は、胎児の脳や脊髄など中枢神経系の器官ができる大切な時期です。それらの基盤となる神経管の形成過程で葉酸が不足すると、胎児に神経管閉鎖障害という先天異常が現れるリスクが高まるといわれています。神経管閉鎖障害になると、歩行や排泄が困難になる障害や流産・死産が起こりやすくなるため、妊娠初期は葉酸が不足しないよう積極的に摂取することが大切です。

葉酸の目安摂取量については、厚生労働省が「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の中で基準を示しています。これによると、18〜49歳の女性に推奨される葉酸の量は1日あたり240μg(マイクログラム)です。妊娠している女性は、付加量としてさらに240μgの葉酸を摂取することが望ましいため、通常より2倍摂取する必要があります。

葉酸のとりすぎは葉酸過敏症のリスクを高める

葉酸は様々な食品に含まれるため、栄養バランスのとれた食生活であれば問題ありません。しかし、妊娠中は葉酸の消費量が増えるため、葉酸を多く含む食品を意識して摂取する必要があります。

葉酸はレバーやほたての他、ほうれん草、モロヘイヤなどの緑黄色野菜に特に多く含まれていますが、葉酸は水に溶けやすく加熱に弱いため、調理の過程で目減りしやすいです。葉酸の摂取量が足りない場合は、葉酸が配合されたサプリメントを取り入れることもひとつの手段です。

サプリメントは手軽に摂取できるため、葉酸を効率的に補給しやすいです。しかし、手軽に摂取できる分、葉酸のとりすぎには気をつける必要があります。

厚生労働省では、1日あたりに摂取する葉酸の上限量を18〜29歳は900μg、30〜49歳は1,000μgとしています。葉酸をとりすぎると、発熱や蕁麻疹などの症状が現れる葉酸過敏症になるおそれがあるため、サプリメントを利用する場合は必ず用法・用量を守りましょう。

<まとめ>
胎児の脳や脊椎が形成される妊娠初期は、葉酸が不足しないよう多めに摂取することが大切です。葉酸は緑黄色野菜をはじめとする食品から摂取できますが、サプリメントで補うという選択肢もあります。しかし、葉酸をとりすぎると葉酸過敏症になるリスクが高まるため、サプリメントは決められた量を摂取してください。