産後1カ月過ぎて、夫婦生活を再開する夫婦も少なくありませんが、以前のように楽しめないと悩むママも多いようです。今回の相談者もそんな一人です。膣の緩さだけでなく、痛みもあると悩む彼女に、専門家からはどのようなアドバイスが寄せられたのでしょうか。

産後の性行為についての相談:「産後のセックスが以前のようにいきません」


『産後1カ月過ぎて月に1〜2回、性生活をしていますが、膣が緩く力が入りません。そのうえ性交痛まで感じます。恥ずかしくて病院には行っていませんが、行った方がよいでしょうか。妊娠前の感覚を取り戻すために、家で出来ることはありますか。(20代・女性)』

身体は時間をかけて戻っていく。子育てホルモンの影響も

身体が十分に戻りきれていないだけでなく、この時期は子育てホルモンが分泌され、妻より母であることが優先される傾向があるようです。

『出産時、会陰は切開されたのでしょうか。産後の性行為痛の原因は、出産時の傷や、ホルモンバランスの変化・精神的要因・骨盤のゆがみなどといわれます。一般的に産後1カ月過ぎると、性行為は許可されますが、まだ身体の調子は整っていないため、以前とは感覚が異なると思います。(産科・婦人科医師)』


『産後すぐは子宮や身体の回復期のため、夫婦生活は避けますが、1カ月検診で医師から許可が出ると可能になります。赤ちゃんが通ったことで膣が広くなったと感じる人も多いですが、実際は広がっておらず、徐々に元に戻るので心配ない、という医師の見解もあります。また会陰切開したことで痛みがあるのではという不安から、身体がこわばり、痛みを誘発する場合もあります。(看護師)』


『出産後、分泌が盛んになるプロラクチンは母性ホルモンともいわれ、母性本能を高める作用があるため、性行為を拒否したり嫌悪感を覚える女性もいます。(産科・婦人科医師)』


『産後、女性ホルモンのバランスは変化し、母乳に関連するプロラクチンが増加し、エストロゲンとプロゲステロンは減少します。その影響で膣の潤いが低下し、痛みを感じやすくなります。プロラクチンは赤ちゃんを守り、育児ストレスに耐えられるよう女性を支えるホルモンのため、母性優先となり、性欲を感じにくくなります。睡眠不足や育児疲れもあり、夫婦生活に気持ちが向かなくなります。(看護師)』


骨盤体操やスクワットで下半身を鍛えて。痛みが続くなら病院へ

骨盤体操やスクワットなどで下半身を鍛えるとよいようです。パートナーともよく話し合い、半年後も痛みが続くなら病院を受診しましょう。

『産後、膣が緩くなるのは仕方ありませんが、骨盤体操や、お尻をキュッと引き締める運動、スクワットなどで下半身を鍛えましょう。半年過ぎると痛みを感じにくくなりますが、毎回痛むなら医師に相談してください。ご主人にも理解してもらいましょう。女性ホルモンの減少で、膣の潤いは低下しがちになります。(産科・婦人科医師)』


『ご主人の期待に応えよう、痛みを我慢しようとすれば、精神的負担になり、ますます遠ざかってしまいます。まずは夫婦で話し合い、潤滑液を使用したり痛いときには中断するなど、配慮を求めましょう。痛みが強い場合や出血がある場合は、病院を受診しましょう。(看護師)』


産後は母体の回復が不十分なだけでなく、子育てホルモンの影響で性行為に消極的になる傾向があるようです。パートナーと話し合い、理解してもらいましょう。半年過ぎても痛むなら、病院を受診しましょう。