妊娠中に貧血が起こることは多いですが、産後もひどい貧血に悩むママは少なくないようです。母乳育児だと赤ちゃんへの栄養が心配されますが、授乳中のママが貧血の場合はどのようなことに注意すればよいのでしょうか。医師や看護師さんたちの回答とは?

ママからの相談:「授乳中ですが貧血がひどいです。母乳はこのまま続けても?」


『出産して4カ月ですが産後に貧血が判明し、鉄剤を飲んで治しました。産後1カ月は実家でゆっくり過ごして体調も整いましたが、3カ月経った頃から、頭痛やめまいといった貧血のような症状が出始めました。鉄のタブレットを食べたり食事や睡眠に気を遣っていても、時々フラフラします。母乳育児は続けたいですが、このままだと子どもも貧血にならないか不安ですし、自分の体調も心配です。 (30代・女性)』

鉄分を効率よく摂取するためには?

食事で鉄分を効率よく摂取するためには、ヘム鉄と非ヘム鉄の両方をバランスよく摂ることが大切です。また紅茶や緑茶のタンニンは鉄の吸収を妨げる作用があるので、できるだけ控えた方がよいでしょう。

『ママが栄養不足だと母乳を飲んでいる赤ちゃんにも影響するため、このままサプリを続けてもよいですし、少しでも食事で改善できるようメニューを見直してください。疲れたら横になり、家事や育児はご主人にも手伝ってもらいましょう。(産科医師)』


『一般的に授乳中に起こる貧血は鉄欠乏性貧血で、鉄分や葉酸を多めに摂るとよいですが、鉄分はヘム鉄と非ヘム鉄の両方をバランスよく摂る必要があります。ヘム鉄は魚介類やレバーなど動物性、非ヘム鉄は大豆など植物性のものに含まれます。動物性の方が鉄分を多く含みますが脂肪分も含むため、摂りすぎには注意してください。また鉄分は身体に吸収されにくいので、ビタミンCと一緒に摂りましょう。(産科医師)』


『食事は鉄分を多く含む食材(肉・豆類・ほうれん草・牛乳など)を摂りましょう。ただし肉類や乳製品は脂肪が多く、授乳中に摂りすぎると乳腺炎を起こす可能性があるので、食べ過ぎには注意しましょう。また、紅茶や緑茶には鉄分の吸収を妨げるタンニンやカフェインも多いので、貧血でなくても授乳中は避けましょう。(看護師)』


ひどい場合は点滴治療なども

産後は授乳などの影響で貧血になりやすく、必要な鉄分を摂取できないこともあります。ママが鉄分不足だと母乳を飲む赤ちゃんへの栄養も心配されるため、症状がひどい場合は病院で相談するのもよいでしょう。

『特に母乳で育つ赤ちゃんは、どうしても貧血になりやすいです。母乳から優先的に鉄分が送られるものの、ママに鉄分の余力がなければ送られる鉄分も少なくなってしまいます。(看護師)』


『慢性的な貧血、出産時の出血、授乳により鉄分が母乳にとられる、睡眠不足や疲労などにより鉄分の消費が増加するなどの理由から、産後は貧血になりやすいです。食事や休息も大切ですが、貧血がひどい場合は病院での薬物治療(点滴や内服)も必要です。食事や市販の鉄剤だけでは回復が難しいこともあるので、母乳育児を続けるためにも、一度病院を受診してみるとよいでしょう。(看護師)』


鉄分を効率よく摂る方法などアドバイスいただきましたが、授乳中はどうしても鉄分が不足しがちです。今後も症状が続くようなら、病院の受診を検討してみてはいかがでしょうか。