出産は骨盤が大きく開き、周辺の筋や筋肉にも負担がかかるため、産後も何らかの不調を訴える人が少なくないようです。出産後3年経つが、いまだに足の付け根に引きつるような痛みが走るという相談に対し、医師や臨床心理士さんたちの回答とは。

ママからの相談:「産後3年経ちますが、いまだに足の付け根に痛みが出ます」


『出産後、足の付け根がひきつるような神経の痛みを感じるようになり、3年が経ちます。長い期間、または頻繁に痛みが出るわけではないのでそのまま放置していますが、痛みが出る時は「キンッ」と響く感じで息も止まります。この痛みは病院に行けば治るものなのか、それともずっと付き合っていかなければならないのでしょうか。産後すぐは頻繁に痛みが出ていましたが、今はたまに出るくらいです。(30代・女性)』

歪んだ骨盤が腰の骨を圧迫することも

出産時に開いた骨盤が産後もとに戻らず歪んだままだと、周辺の腰骨を圧迫してしまうことがあります。腰の骨は足の神経が通っているため、圧迫により足に痛みが出ることもあるようです。

『出産によって骨盤は大きく開き、骨盤周りの筋肉や靭帯も緩みます。出産によって開いた骨盤が歪んでいると、腰の骨を圧迫します。腰の骨の周辺には足の神経が通っているので、腰の骨が足の神経を刺激すると足に痛みが生じることになります。そのため足の痛みを治すには、骨盤を正しい位置に戻すことが必要です。(臨床心理士)』


『骨盤ベルトなどを使って骨盤を「正しい強さ」と「正しい位置」で締めて固定すると、骨盤が元の位置に戻り、足の付け根の痛みは軽減されるのではないでしょうか。骨盤矯正の専門家に施術してもらえば1回でよくなる人もいるらしいので、検討してみるとよいでしょう。(臨床心理士)』


『妊娠中は大きくなった子宮に筋肉や靭帯が引っ張られたり、リラキシンというホルモンが分泌されるため、恥骨周囲の痛みや足の付け根の痛みが生じることがあります。産後もその痛みが続いたり、骨盤の歪みによっても痛みが起こります。(産科医師)』


出産が原因でない可能性も

出産を機に痛みが現れたとのことですが、産後3年経過していることもあり、もしかすると他に痛みの原因がある可能性も考えられます。今後も続くようなら、一度整形外科などの受診を検討してみてもよいのではないでしょうか。

『産後の骨盤の歪みは、産後半年くらいまでに矯正を行わないと戻りにくくなりますが、ホルモンバランスが整ってくれば自然に痛みは改善されるといわれています。産後3年を経過しているため、現在の痛みが出産の影響なのか、もしくは骨や筋肉などほかに問題があるのかどうか、すぐに改善できるものなのかも分かりません。まずは整形外科を受診して、痛みの原因を調べて適切な治療を受けた方がよいのではないでしょうか。(産科医師)』


『産後の足の痛みは、むくみ・冷え・ストレス・栄養不足から起こることもあります。まずは原因を見極め、それに合った対処をする必要があるでしょう。(臨床心理士)』


産後の骨盤の歪みは、一般的には半年程度で改善することが多いようです。本来なら骨盤ベルトなどで固定するとよいですが、3年が経っているので、一度整形外科を受診して相談してみてはいかがでしょうか。