1歳は赤ちゃんから幼児への過渡期ともいうべき時期で、できることや行動範囲がぐっと広がります。今回は1歳児の平均的な発達の様子についてご説明します。個人差が大きいので他の子とむやみに比べずにおおらかな気持ちで見守りましょう。

周囲の物事への興味が深まる1歳0カ月〜1歳3カ月ごろ

周囲の物事への興味が高まり、少しずつ行動範囲が広くなる1歳児。ひとり歩きできるようになる子もいるので、靴を履くことに抵抗がなくなったら、外で散歩してみましょう。
指先の感覚が発達し、小さなものをつまむ・ボールを投げるなどの高度な動作ができるようになります。それに比例し、いたずらも増えるので、触られたくないものや危険なものは手の届かないところに置きましょう。
多くの子どもが「ママ」「ワンワン」など簡単な言葉を発するようになります。言葉が口から出なくても頭で理解していることが多く、自分の意思を指差しやジェスチャーで表現することもしばしばです。
食事は大人と同じ1日3回になりますが、まだ完全に大人と同じものを食べることはできません。奥歯が生えるまでは、歯ぐきでつぶせる硬さ・大きさの食べ物を与えましょう。この時期は食欲にムラが出ることもあるので、無理やり食べさせずに見守ってあげましょう。好奇心から遊び食べをする子もいますが、時間を区切ってダラダラ食べさせないようにしましょう。

少しずつ自立心が芽生える1歳4カ月〜1歳7カ月ごろ

1歳半をすぎると多くの子がひとり歩きできるようになり、階段や段差の上り下りもできるようになります。転落事故が起こらないようしっかり見守り、家ではベビーゲートなどで安全を確保しましょう。
少しずつ自立心が芽生え、食事などを自分でやりたがるようになります。出来そうなことには、どんどんチャレンジさせてあげましょう。自分や周囲の友達の名前を理解できるようになり、名前を呼ばれると返事をするようになります。語彙も増えてくるので、積極的に絵本を読み聞かせたり歌を歌ってあげたりするとよいでしょう。
指先の動きがますます発達し、クレヨンなどでお絵かきができるようになります。ママとしては部屋の中を汚されるのが心配かもしれませんが、周囲に新聞紙を敷くなどして汚れてもいいように環境を整えてあげましょう。水拭きで落とせる幼児用クレヨンもおすすめです。
この頃になると、1日3回の食事に加えておやつで栄養を補う必要が出てきます。果物やサツマイモ・カボチャなど甘味のある野菜、乳製品など栄養価の高いおやつや幼児用スナックがよいでしょう。おやつを食べ過ぎて食事に響くことがないよう、時間と量をきちんと決めましょう。
食後や起床後・就寝前に歯磨きの習慣をつけはじめる頃です。教育番組や子どもの好きなキャラクターなどを活用し、無理強いではなく子ども自身が楽しんで歯磨きできるように環境を整えてあげましょう。

□1歳6カ月健診でチェックすること
身体測定や耳・目・歯などの健康チェックに加えて、一人で歩けるかどうか・言葉をどれくらい話せるかなどの発達度合を確認します。また、日ごろの過ごし方や食事内容などについて面談があるので、わからないことや不安なことがあれば遠慮なく聞いてみましょう。

行動範囲がますます広がる1歳8カ月〜1歳11カ月ごろ

全身の筋力がますます発達し、少し高いところからジャンプしたり重いものを持ちたがったりするようになります。遠くに面白いものを見つけるといきなり駆け出すことも多いので、交通事故などに十分注意しましょう。
「ブーブーきた」のように複数の単語を組み合わせて話し、簡単な質問に答えることもできるようになります。とはいえまだ自分の意思を言葉ではっきり伝えるのは難しく、泣き喚く・暴れるなどして癇癪を起こすことがよくあります。1歳児の癇癪はパパ・ママにとっては大変なことですが、たいていは知能の発達とともに自然におさまります。
児童館や保育園などで、近い年頃の子どもと接する機会が増える子も多いでしょう。しかし、1歳児はまだおもちゃの貸し借りやおやつの分け合いができるほど社会性が育っていません。おもちゃの取り合いなどでちょっとしたケンカをしつつ社会性を身につけていくので、怪我などの危険がなければ見守りましょう。

ここでご紹介した1歳児の発達の様子はあくまで平均的なものなので「1歳○カ月なのにまだあれができない」「お友達はもう××ができるのに…」などと悩まず、子どもの個性を大切にしましょう。もし育児についての疑問や不安があったら、地域の保健師さん・保育園の先生・身近な先輩ママなどに相談してみるといいかもしれません。