帝王切開による出産は年々増加し、ある統計では分娩の約2割が帝王切開です。帝王切開の場合赤ちゃんは産道を通らないので骨盤が広がらないと考えられますが、産後の骨盤ベルトは必要なのでしょうか。専門家に聞きました。

産後2カ月のママからの相談:「帝王切開での出産でも骨盤ベルトで矯正したほうがいいの?」


『帝王切開で出産した場合、赤ちゃんは産道を通らないので骨盤が広がることはないと思うのですが、骨盤ベルトをする必要があるのでしょうか?妊娠中に恥骨が痛み骨盤ベルトを装着した経験がありますが、足の付け根が固定されてしまい動きづらかった覚えがあります。もし骨盤ベルトの装着が必要な場合、帝王切開の傷口を圧迫せず、動きやすく育児をするのに支障がない骨盤ベルトや付け方を教えて欲しいです。(30代・女性)』

帝王切開でも骨盤は開くので矯正が必要

帝王切開でも自然分娩でも、ホルモンの作用により出産前から骨盤が少しずつ開いていきます。帝王切開は、産道が開かないので骨盤の緩みが少ないとはいえ、開いた骨盤を矯正して元の状態に戻すことが必要です。

『帝王切開では産道がほとんど開かず、通常分娩の方と比べると骨盤の緩みは少ないです。しかし、赤ちゃんが産道を通らなくても骨盤は広がります。なぜなら、妊娠後数カ月から骨盤を広げるためのホルモンが分泌され骨盤が少しずつ緩み、それに応じて骨盤が広がります。(看護師)』


『帝王切開でも、手術直前まで赤ちゃんが産道に向かって降りてくるので、自然分娩と同じように、骨盤が緩くなり開きます。ですから帝王切開でも、骨盤矯正は必要になります。(産科婦人科・看護師)』


傷口を圧迫しないことが大切。矯正よりも体調が優先!

骨盤矯正で使用する骨盤ベルトは、お腹の傷口を圧迫する恐れがありますので、ある程度体調が回復し痛みが治まってから使用する方が良いでしょう。骨盤ベルト以外にも、矯正下着や骨盤体操で矯正する方法もあります。

『お勧めの骨盤ベルトですが、これはキズの状態や元々の体格や体の特徴にも影響されるのでコレがオススメというものはありません。キズの痛みが気になる場合は、痛みが落ち着くまで骨盤ベルトの着用を控えましょう。骨盤ベルトは、締め過ぎると血液の流れが悪くなるので注意です。(看護師)』


『傷の痛みが治まれば骨盤ベルトを使用しても大丈夫ですが、締め付け過ぎないでください。体調が整ってきたら、骨盤体操も始めてください。骨盤体操は病院でも指導を受けられますし、ネットでも色々紹介されています。体調を見ながら、無理のない範囲で行ってください。(産科婦人科・看護師)』


帝王切開は自然分娩に比べると骨盤の歪みが少ないとはいえ、産後骨盤の矯正が必要なのですね。しかし帝王切開では腹部の傷口を保護することが優先されますから、骨盤ベルトの使用は時期を見て慎重に行いましょう。