9月10、11日の週末、モスクワ市内は「869周年」のお祭りで盛り上がった。今年の夏のモスクワは道路工事と相次ぐイベントに終始した感があるが、この869周年で一段落、長い夏も終わりようやくビジネスの季節となる。

 今年のモスクワの夏のイベントは筆者が出張のたびにテーマが変わっていて、7月はアイスクリーム祭り、8月はジャム祭、9月は映画祭と盛りだくさんだった。

 公共支出による景気下支え策なのか、市民の道路工事への不満をそらせるのが目的なのか、その狙いは定かではないが、多くの市民や観光客がイベントを楽しんでいたことは間違いない。

 中でも特に喜んでいたのは子供たちだった。今回は「子供」がテーマである。

 日本におけるロシアに対する思い込みの1つに「ロシアは日本と同様、人口減少問題が深刻である」との指摘がある。これは統計を見れば明らかに間違いである。

人口増加に転じる

 日本はさておき、ロシアに関しては2010年を底にロシアは人口増加に転じている。自然増加数(出生数-死亡数)も2013年にはプラスに転じているのである。

 この背景にはロシア政府が打ち出した強力な少子化対策がある。ウラジーミル・プーチン大統領が2期目を務めていた2006年12月に立法化したもので、2007年1月1日以降に誕生した第2子以降の子供に対し、1人当たり25万ルーブル(当時のレートで105万円、現在のレートでは40万円)の出産・育児手当を支給するものである。

 その後ロシア経済は長期低迷に陥ったが、それでもモスクワの街を歩いているとベビーカーの数がここ数年確実に増えていることは実感していた。

 そして子供の人口が増えればそこにビジネスチャンスが生じるのは明らかである。容易に思い浮かぶのは子供向け用品販売だろう。