中国・上海のアップルストアでiPhone 7の最新機種を試すカップル。iPhoneは2017年発売のモデルから有機ELディスプレイが搭載されると噂されている(資料写真)。(c)AFP/JOHANNES EISELE〔AFPBB News〕

 次世代ディスプレイ技術である有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)をめぐって日本メーカーが岐路に立たされている。

 台湾・鴻海精密工業の傘下に入ったシャープは、韓国勢と対抗する目的で、日の丸液晶メーカーであるジャパンディスプレイ(JDI)に突然、連携を呼びかけた。しかし、JDIはアップル依存が裏目に出て2期連続の赤字を垂れ流している状況であり、先行投資をしている余裕はない。昨日(9月25日)には、主力取引銀行団に最大で500億円規模の融資を要請したという報道もあった。

 しかも、これまでJDIを丸抱えで支援してきた政府からは、このまま業績不振が続いた場合、株式の売却もあり得るという、まさにハシゴを外すような発言まで飛び出している。

台湾企業になったシャープが突然「日の丸連合」を提唱

 シャープの戴正呉社長は8月末、次世代ディスプレイである有機ELパネルについて、突如、JDIと共同開発したいとの考えを明らかにした。シャープとJDIが手を組み、先行する韓国勢に「日の丸連合」で対抗しようという戴氏の発言は、事前の根回しなどもなくJDI側にとってもまさに寝耳に水だったようである。

 有機ELについては、これまで各社が次世代技術として取り組んできたが、状況は不透明だった。しかし、アップルがiPhoneの次世代ディスプレイとして正式に採用を決定したことから状況が一変。韓国勢は積極的な先行投資を行って日本勢をリードしている。